1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01570592
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
廣田 嘉久 熊本大学, 医療技術短期大学部, 教授 (20040230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊豆永 浩志 熊本大学, 医学部, 助手 (40212948)
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Keywords | 脳梗塞 / 脳血流シンチグラフィ- |
Research Abstract |
実験的脳梗塞ラットを作製し、N-isopropy 1-[^<123>I]iodoamphetamine(^<123>I-IMP)を静注し、一定時間後にラットの脳切片標本の作製を行った。脳切片標本のオ-トラジオグラフィ-像、X線撮影像を得ることにより核医学的、X線学的な検討を行った。 RI静注後15〜60分後に作製したラット脳切片標本におけるRIの集積は反対側健常部位に比して患側では低下を認めた。X線撮影像において低吸収にて示された脳組織梗塞部位と比してRIに低吸収部位は広く、RI像及びX線撮影像の異常所見の解離を認める部位の組織像はMicroscopicには異常を認める例が少なかった。 RI静注3〜6時間後に作製した脳組織切片における検討では、RIの集積像は静注後早期における像と同様に患側において低吸収部位を認め、X線撮影像と比べると、異常部位の拡がりは静注後早期像よりも差が小さい傾向にあることが確認された。 静注早期、後期像を検討することにより、RI像及びX線像に解離を認めたが、これは臨床例にて経験するX線CT及びSPECT像の解離に相当するものと思われた。すなわちRIの低吸収部位はperfusionの異常という機能的異常を反映しており、X線撮影像において示された低吸収を示す異常部位は組織学的な変化を示しており、両者の間の解離部位は必ずしも組織学的変化を認めないという結果を得た。 ラット脳切片におけるX線撮影像、オ-トラジオグラフィ-像は定量的評価が可能なほどの良好な画質が必ずしも可能でなく、今後の検討研究課題であると思われた。
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