1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01570593
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
中嶋 俊文 大阪市立大学, 医学部, 助手 (30155725)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津村 昌 大阪市立大学, 医学部, 助手 (60207446)
|
Keywords | 温熱療法 / 温度分布 / 温度分布計算システム / パ-ソナルコンピュ-タ / 有限要素法 / ダイナミックスファントム / 血流測定 / 温度降下法 |
Research Abstract |
パ-ソナルコンピュ-タ上で処理可能な温度分布計算システムの開発を行った。まずマウスで諸操作を行いながら、CT情報を直接コンピュ-タ上に取り込み、自動的に要素分割を行う処理システムの開発を行い、処理時間の短縮、改良を、アッセンブラ-(機械語)の使用によりプログラム的に進めた。次に2次元の定常状態の温度分布計算を、現有の16ビットパ-ソナルコンピュ-タ上で行える計算プログラムを完成し、分布計算の全過程を一つのコンピュ-タ上で約十分で行うシステムを一応完成した。今後この計算システムを非定常温度分布にも使用できるように拡大していく予定であるが、16ビットコンピュ-タでは、能力的に限界がある為、32ビットコンピュ-タを購入し、プログラムの開発、周辺整備を行っている。 計算プログラムの臨床応用のネックになっている部分は、血流の冷却効果のデ-タが不足している事である。そこで、腎透析用ファイバ-を寒天内に封入した血流の冷却効果をシミュレ-ト可能なダイナミックファントムを製作した。温度分布は定性的には実験デ-タと計算デ-タは一致した。しかし定量的解析には、さらに非定常状態の温度分布の検討が必要である。臨床的には、加温後のwash out curveから生体内血流量を求める方式に着目し、有限要素法の計算結果を対応させ、血流量評価の誤差発生を理論的に検討し、臨床応用を試みている。 電話線によるデ-タ転送方式により、計算処理システムの開発も行った。転送に要する時間が、計算時間に比較して圧倒的に長く、病院での臨床レベルでの使用には不適当で、システム利用の範囲がかなり制限された。又計算機センタ-の整備、機器変更に対応しなければならず、計算センタ-側の協力が重要な因子を占めるシステムである事も判明した。
|
-
[Publications] T.Fukuhara: "Three-dimensional finit element teehnigue for hyperthermia cancer therapy" Mem.Fac.Eng.,Osaka City Univ.28. 21-29 (1987)
-
[Publications] 小野山靖人: "ハイパ-サ-ミア ここまできた温熱療法" インナ-ビジョン. 3. 2-8 (1988)
-
[Publications] 西尾博: "温度分布計算処理システムの開発" 日本ハイパ-サ-ミア誌. 5. 89-97 (1989)
-
[Publications] 中嶋俊文: "腎透析用ファイバ-を封入したダイナミックファントム 第I報 構造と温度分布特性" 日本ハイパ-サ-ミア誌. 5. 149-157 (1989)
-
[Publications] T.Nakajima: "Clinical thermometry" Hyperthermic Oncology 1988 volume2 Ed.by T.sugahara and M.saito Taylor & Francis. 733-734 (1989)
-
[Publications] T.Nakajima: "Effect of regional heating of upper body on the liver blood flow in rats" Int.J.Hyperthermia.