1990 Fiscal Year Annual Research Report
記憶モデルとしてのキンドリング(小脳外側核破壊の扁桃核キンドリングに及ぼす影響)
Project/Area Number |
01570612
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Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
鶴 紀子 宮崎医科大学, 医学部, 講師 (90041425)
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Keywords | 扁桃核 / キンドリング / 小脳 / 歯状核 / ラット |
Research Abstract |
小脳が、大脳皮質の神経系の可塑性〜記憶に関与しているかどうかについて未だ解決されていない。昨年度(平成元年度)我々は、扁桃核キンドリングを用いて、小脳歯状核破壊ラットと対照ラットのキンドリング発展過程、即ち、行動変化、後放電の持続時間、自発性スパイク数を検索した。小脳歯状核は、対側のVL核を経由して、対側の運動皮質に影響が及んでいると考えられ、左歯状核破壊ラットで右扁桃核刺激キンドリング発展過程の促進が認められた。一方、後放電の持続時間の延長は軽微であった。 本年度、まずキンドリング完成後に小脳歯状核破壊を行ない、その影響を見た。破壊前後でのラットのキンドリング刺激時の行動変化、後放電の持続時間、ならびに自発性スパイク数を比較した。その結果、小脳歯状核破壊前後に有意な変化を認めなかった。 次に、あらかじめ右小脳歯状核破壊を行ない、同側扁桃核を刺激し、キンドリング現象の完成が如何なる影響を受けるか検討した。その結果、キンドリング完成に要した刺激回数は、対照群11.3回、同側破壊群12.8回、対側破壊群8.1回で、対照群との間に差を認めず、対側破壊群との間に差を認めた。しかし、後放電の持続時間は、対照群と同側破壊群間に差を認め、同側と対側破壊群間で差を認めなかった。スパイク数は、対照群と同側破壊群で差を認めず、同側と対側破壊群で差を認めた。 以上の結果は、小脳歯状核が反対側扁桃核刺激によるキンドリング発展に、重要な役割りを荷っていることを示唆する。
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Research Products
(1 results)