1990 Fiscal Year Annual Research Report
II型糖尿病の発症及び病態に関連する糖輸送担体遺伝子の解明
Project/Area Number |
01570645
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
加来 浩平 山口大学, 医学部, 助教授 (10116709)
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Keywords | II型糖尿病 / 糖輸送担体遺伝子 / GLUTー1 / GLUTー2 / GLUTー4 / RFLP / 遺伝子ハプロタイプ |
Research Abstract |
II型糖尿病に特徴的な糖輸送担体遺伝子(GT遺伝子)の異常が存在するかを検討するため、GLUTー1(HepG2/赤血球型)、GLUTー2(肝、膵型)、GLUTー1では5'側よりBglII,TaqI,XbaI,Pstの各RFLP部位を前年度までに明らかにした。その後GLUTー2領域について解析をすすめたcoRI,HaeIII,TaqIにより計4つのRFLPを確認した。EcoRIとHaeIIIによるRFLPはいずれもエクソン3近辺のイントロン領域に存在し、同一かまたはごく近辺のlength polymorphismであろうと考えられた。これらGLUTー2のRFLPは互いに連鎖不均衡にあることがわかった。GLUTー1のRFLPの出現頻度が人種間で異なることを既でに明らかにしたが、GLUTー2でも各人種間でRFLPの出現頻度は異なる。全般に日本人では出現頻度が低い。従って既知のRFLPでは遺伝子マ-カ-としての有用性に問題がある。そのため新たな日本人におけるDNAマ-カ-を見出だすためにAC繰り返り挿入部位(AC repeat)でのRFLPを検索中である。GLUTー4についてはKpn1によるRFLPは日本人でも比較的高頻度に認められるためすでにpopulation studyに応用中である。また個々の症側についてGLUTー1,GLUTー2,GLUTー4の異なる遺伝子領域を同時に解析し,複合遺伝子ハプロタイプを作製し,糖尿病に特異的なハプロタイプの存在を検討中である。更にII型糖尿病家系におけるfamily linkage解析も予定している。 本研究助成金で購入した設備備品はDNAプロ-ブでの作製、サザ-ン解析等に十分に活用されている。
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[Publications] 加来 浩平 他: "Polymorphisms of HepG2/erythrocyte glucose tramsporter gene:linkage relationships and implication for genetic analysis of NIDDM" Diabetes. 39. 49-56 (1990)
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[Publications] 加来 浩平 他: "NIDDMにおける糖輸送担体遺伝子(HepG2/赤血球型)ハプロタイプの解析" 糖尿病. 33. 241 (1990)
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[Publications] 加来 浩平: "NIDDMと発症遺伝子ーRFLP解析法による研究ー" 実験医学. (1991)
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[Publications] 加来 浩平: "糖輸送担体遺伝子の異型性(RFLP)解析" 日本臨床ー糖尿病ー1991年増刊. 778-785 (1991)
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[Publications] 加来 浩平 他: "糖尿病における糖輸送担体遺伝子およびphosphofructoー2ーkinase遺伝子の発現異常とインマリンによる調節" インマリン研究. 12. 75-77 (1990)
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[Publications] 加来 浩平 他(分担報筆): "糖尿病記録号1190糖輸送担体遺伝子ならびに糖代謝酵素遺伝子PP53ー56" 医学図書出版(株), 282 (1990)