1991 Fiscal Year Annual Research Report
多形核白血球における糖輸送担体ならびに糖輸送に関する研究
Project/Area Number |
01570652
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
奥野 泰久 大阪市立大学, 医学部, 講師 (80152429)
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Keywords | 糖輸送 / 糖輸送担体 / 多形核白血球 / 1.5ーアンヒドログリシト-ル |
Research Abstract |
1.人多形核白血球(PMNL)の糖輸送担体(GT)の同定 PMNL、赤血球(RBC)の膜分画を可溶化し、SDSーPAGEにて膜蛋白を分離。Western blotting法にてニトロセルロ-ス膜に転写、GLUT1、2、4に対する部位特異的抗体を用いて、Peroxidase法によりImmunostainingした。RBCのGT(膜蛋白0.125μg)はGLUT1に対する抗体には反応し,Mr55、000のbroadなbandとして検出されたが、GLUR2、4に対する抗体とは反応しなかった。PMNLのGT(膜蛋白3.7、64μg)はGLUT1、2、4のいずれの抗体にも反応しなかった。PMNLのGTはGLUT1、2、4のいずれでもなく、GLUT3、5もしくは新しい種類のGTである可能性が示唆された。そのためNorthern blotting法によりGLUT1〜5の遺伝子の発現を検索中である。 2.1・5ーアンヒドログリシト-ル(AG)の多形核白血球(PMNL)内への取り込み 0.1mM ^<14>Cー30MGの細胞内への輸送はhalf time10秒、1分で平衡状態に達したが、同濃度の ^<14>CーAGの取り込みは30MGの1/10であった。AGの濃度を上げるにつれ、初速度はプラト-に達し、Kmは約50mM、Vmaxは約25nmol/min/10^7cellsであった。30MG輸送はDーglucose,AGの濃度依存性に抑制され,そのKiはそれぞれ1.06mM,4.93mMであった。一方、Cytochalasin B(20μM)添加により30MG輸送は90%阻止されたのに対し、AG取り込みの阻止率は50%であった。30MGによる ^<14>CーAGの細胞内への取り込み阻止は2相性を示した。PMNLにおいては、AGは糖輸送系のみではなく、Cytochalasin Bによっては抑制されない輸送系を介して細胞内に取り込まれることが明らかとなった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yasuhisa Okuno: "Clinical application of measurement of gluvoie tramopart in human polymorphonuclear leukocytes" Diabetes Kesearck and Clinical Practice. 7. S5-S9 (1989)
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[Publications] Yasuhisa Okuno: "Increaned insulinーinsensitive glucose transport in polymorphonuclear leukocytes from nonーinsulinーdekendent diabetic patients" Hormone and Metabolic Research. 23. 387-391 (1991)
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[Publications] Yasuhisa Okuno: "Tranoport of 1,5ーanhydroーDーglucitol into human polymorphonuclear leukocytes" Journal of Biochemistry. 111. (1992)