1990 Fiscal Year Annual Research Report
生体防御能制御因子としての顆粒球メダラシンに対する研究
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01570697
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Research Institution | The Institute of Public Health |
Principal Investigator |
青木 洋祐 国立公衆衛生院, 栄養生化学部, 部長 (80049030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 秀子 国立公衆衛生院, 栄養生化学部, 研究員
長谷 聖美 国立公衆衛生院, 栄養生化学部, 研究員
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Keywords | メダラシン / 顆粒球 / 魚油 / メダラシンインヒビタ- / 中性プロテア-ゼ / 生体防御 |
Research Abstract |
1.顆粒球中性プロテア-ゼであるメダラシンに対する環境要因の影響を調べた。牛肉の脂肪成分を10%あるいは20%飼料に添加し、マウスに投与して経過を追って顆粒球メダラシン活性を測定した結果、2週間後には有意に低下し、4週後には更に低下した。豚肉より脂肪成分を取り出し、牛脂肪と同様にマウスの飼料に添加したところ、牛脂肪とは反対に顆粒球メダラシン活性は増大した。従って牛脂肪と豚脂肪では顆粒球メダラシン活性に対する作用は逆であることがわかった。次に各種魚類より脂質を抽出し、マウスの飼料に種々の割合に添加し、顆粒球メダラシン活性を経過を追って測定した。その結果、エイコサペンタエン酸およびドコサヘキサエン酸含量の少ないアユおよびウナギの脂肪では顆粒球メダラシン活性は不変であったが、両脂質含量の高いサバ、イワシ、ニシン、アンコウの脂肪投与ではメダラシン活性は増大した。従って脂肪の成分によって顆粒球メダラシン活性に対する影響は異なり、生体防御能に対する脂質の影響も異なるものと考えられる。2.メダラシンに対する低分子インヒビタ-の精製。ヒト骨髄細胞よりペプチド性低分子インヒビタ-を精製し、その構造を明らかにした。34個および36個のアミノ酸残基よりなるインヒビタ-が見つかったが、ヒトヘモグロビンβ鎖のC端付近の構造を有することがわかった。本インヒビタ-のN末端より20個およびC末端より21個ペプチドを合成してメダラシンに対する阻害活性を調べたが、両者共に阻害活性は認められなかった。従ってインヒビタ-として作用するためにはある立体構造が必要なものと考えられる。本インヒビタ-は基質と非競合的に可逆的にメダラシン活性を阻害し,他のセリンプロテア-ゼよりメダラシンに対する阻害活性が著明であった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Yosuke Aoki,Hideko Kimura,Tomomi Hase,Tsuneo Shimazu,Tosiro Maruyama,Hirohiko Shimizu: "Low molecular weight paptide inhibitors of medullasin:Purification and structure." J.Enzyme Inhibition. 3. 279-287 (1990)
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[Publications] Kiyoshi Okano,Yosuke Aoki,Horohiko Shimizu,Masanobu Naruto: "Functional expression of human leukocyte elastase(HLE)/medullasin in eukaryotic cells" Biochem.Biophys.Res.Commun.167. 1326-1331 (1990)
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[Publications] Kunimatsu K.,Ichimaru E.,Kato I,Sonda Y,Aoki Y.,Yamamoto K.: "Granulocyte medullasin levels in gingival cervicular fluid from chronic adult periodontitis patients and experimental gingivitis subjects" J.Periodont.Res.25. 352-357 (1990)
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[Publications] Atsushi Ikai,Masae Makashima,Yosuke Aoki: "Inhibition of inflammatory proteinase,medullasin,by α2ーmacroglobulin and ovomacroglobulin" Biochem.Biophys.Res.Commun.158. 831-836 (1989)
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[Publications] Yosuke Aoki: "Role of medullasin in granulocytes in biophylaxisーInhibitory mechanism of antiーinflammatory glucocorticoids on medullasin activity.In Intracellular Proteolysis" Japan Scientiffic Societies Press,Tokyo, 2 (1989)