1989 Fiscal Year Annual Research Report
Revascularization Syndromeの機構解明-培養血管内皮細胞,心筋細胞に対する細胞毒性による解明
Project/Area Number |
01570703
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大熊 恒郎 東北大学, 医学部附属病院 (50160453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
標葉 隆三郎 東北大学, 医学部, 助手 (20192106)
大内 憲明 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (90203710)
西平 哲郎 東北大学, 医学部, 講師 (50101142)
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Keywords | Myonephropathic Metabelic Syndrome / 培養血管内皮細胞 / fura-2 / 血清中毒性測定 |
Research Abstract |
第一に実験モデルを作成した。犬の腎動脈下大動脈を6時間遮断すると、遮断解除後、血中GOT、GPT、CPKの上昇が認められ、その後、心拍出量低下をきたし犬は死亡した。8頭に施行し、全例死亡した。その経過中の循環動態をモニタ-すると共に、静脈血を採取した。最後の2例については、外頸静脈を採取し、そこより得られた血管内皮細胞を初代培養した。その際、死亡時の腎・肝・心・肺を組織学的に検討したが、違いを見いだせなかった。次に骨格筋完全虚血モデルとして、犬の薄筋で6時間完全虚血を加え、遮断解除後の還流静脈血を採取した。 血管内皮細胞に与える影響を形態的、機能的にみるため、第一に培養血管内皮細胞に、虚血後再還流静脈血の血清を加えた。光顕レベルでの形態変化を検討したが、違いはみられなかった。次に機能変化をみるため、血管内皮細胞に螢光発光物質であるfura-2をとりこませた後、その排泄を測定した。犬の正常血管内皮細胞での、fura-2の吸収、排泄は、現在まで調べられていないため、現在は、取り込ませる際のfura-2の適切濃度、及び時間を決定している途中である。4μM/lの濃度が適当と考えられ、また、取り込み時間は2時間が適当であると考えられた。今後、これらの濃度を使用し、還流静脈血血清を加えた際の変化をとらえることで、血清中の毒性を測定していく予定である。さらに還流静脈血の血球成分を分離し、それらを血管内皮細胞と接触させることにより、血球成分の血管内皮細胞機能への影響も調べる予定である。
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