1990 Fiscal Year Annual Research Report
クロ-ンレベルからみた拒絶反応におけるeffectorメカニズムに関する研究
Project/Area Number |
01570710
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Research Institution | The University of Osaka |
Principal Investigator |
白倉 良太 大阪大学, 医学部, 助教授 (00116047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 寿紀 大阪大学, 医学部, 助手 (20231152)
中田 精三 大阪大学, 医学部, 助手 (50116068)
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Keywords | 急性拒絶反応 / 心移殖 / グラフト浸潤細胞 / 限界稀釈法 / 細胞傷害性T前駆細胞頻度 / サプレッサ-・インデュ-サ-T細胞 / インタ-ロイキニン / クロ-ニング |
Research Abstract |
我々がラットの系で確立したドナ-抗原特異的な細胞傷害性T細胞の前駆細胞頻度〔f(Tcp):Тc precursor frequency〕を測定する限界稀釈法(LDA:Limitice Dilntion Assay)を用いて、移植前後のレジピエントの脾細胞ならびに急性拒絶反応時にグラフトへ浸潤する細胞(GICs:Graft rnfiltratuy cells)のf(Tcp)を測定し、急性拒絶反応の制御機構を解明することを目的とした。 移植後5日目の脾T細胞のf(Tcp)は1/(195±123)と、対照脾T細胞の1/(2343±591)に比して約12倍のクロ-ンサイズの拡大をみた。しかしながら、グラフトが拒絶された感作脾T細胞のf(Tcp)は1/(696±243)と縮小傾向を示した。こうしたグラフト拒絶後のTcpのクロ-ンサイズの縮小傾向は、免疫抑制をしていないレシピエントにおいても、Tcによる無制限の免疫応答が起こらないような制御の機構が存在することを示唆している。 昨年報告した移植後5日目のグラフトよりクロ-ニングされたCD4^+,CD8^-,CD45R^+のT細胞クロ-ンが、急性拒絶反応の進行とともに増殖するTcを抑制する方向に作用するT細胞と考えられ、急性拒絶反応の制御の一つの機構が示唆された。
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[Publications] 伊藤 寿紀: "ラット心移殖における細胞傷害性T細胞の解析ー細胞傷害性T前駆細胞頻度からみた急性拒絶反応の制御機構ー" 大阪大学医学会雑誌. 42. 631-640 (1990)
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[Publications] 伊藤 寿紀,他6名: "ラット移殖モデルにおける細胞傷害性T細胞の解析ー2.限界希釈法によるラット細胞傷害性T前駆細胞頻度の測定ー" 日本移殖学会誌.