1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01570735
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
山際 岩雄 山形大学, 医学部, 講師 (60182424)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小幡 和也 山形大学, 医学部, 助手 (10214214)
|
Keywords | 小腸移植 / ウサギ / シクロスポリン |
Research Abstract |
1)ウサギ小腸移植実験においてシクロスポリンの至適投よ量は、まだ明確な見会が得られていない。我々はまず以前行ったシクロスポリン10mg/kg/日連日投与(筋注)により約20cmの腸管移植が61.1%の生着を得たことからこれをもとに血清中シクロスポリン濃度を測定した。メス日本白兎7羽にシクロスポリン10mg/kg/日を連日背筋に筋注ぐ、2日目、7日目、14日目に耳静脈より採血し血清中濃度を測定した。結果は2日目78.50±27.99ng/ml(n=6)、7日目64.14±18.33ng/ml(n=7)、14日目85.29±21.41ng/ml(n=7)であり至適血清中濃度と考えられる50〜200ng/ml内にあることが判明した。なお経過中食欲減退、体重減少を2羽に認めた。 2)移植実験については手術用顕微鏡の納入が非常に遅れたため実験経過は大幅に遅れている。そのためまず腸管及び血管の吻合いに対し手術用顕微鏡を用い基礎実験を行った。急性実験としメス日本白兎10羽をdonor recipientに5羽ずつ分け、まずdonorの上部空腸20cmを動脈は上腸管膜動脈、静脈は門脈までつけ採取しこれをRecipentの腹部大動脈、下大静脈にそれぞれ6-Oタイクロン、6-Oプロ-リン糸にて吻合した。腸管はRecipientの上部空腸に間置し5-OシルクにてZ層に吻合した。以上の操作は手術用顕微鏡下に行うと肉眼的に行う場合に比較しはるかに精度があり有用であった。 3)移植腸管の至適長さについては平成2年以降に順次実験を行っていく予定である。
|