1989 Fiscal Year Annual Research Report
胃癌・食道癌に対するモノクロ-ナル抗体の作製とタ-ゲッティング療法に関する研究
Project/Area Number |
01570747
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
田中 乙雄 新潟大学, 医学部, 講師 (50134929)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
薮崎 裕 新潟大学, 医学部附属病院, 医員
武藤 一朗 新潟大学, 医学部附属病院, 医員
藍沢 喜久雄 新潟大学, 医学部附属病院, 助手
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Keywords | モノクロ-ナル抗体 / タ-ゲッティング療法 / 消化器癌 / 癌関連抗体 / 胎盤性アルカリポスファタ-ゼ / α-フェトプロティン / 上皮増殖因子 / 上皮増殖因子リセプタ- |
Research Abstract |
1.モノクロ-ナル抗体の作製:膜に強く結合する癌関連抗原である胎盤性アルカリホスファタ-ゼ(PLAP)に対するモノクロ-ナル抗体(MoAb)を作製中である。免疫原としてPLAPのNagaoアイソエンザイム(Z)を有する胃癌培養細胞SCHと、ReganIを有する胃癌培養細胞MKNIを用いた。培養細胞にてマウスを免疫し、脾細胞を採取し、これとマウスミエロ-マ細胞P3X63-Ag8・653を細胞融合させ、ハイブリド-マを作製した。ELISAにてPLAPに対する抗体が産生されていることが確認された。現在クロ-ニングを行っている。さらに作製されてくるMoAbの生化学的解析を行い、認識するエピト-プを調べてゆく予定である。これらMoAbにより、PLAPのNagaoIとReganIが識別可能かも検討する予定である。 2.α-フェトプロティン(AFP)に関する研究:分泌性の癌特異抗原としてAFPを選んだがその免疫原の材料および実験モデルとして、ヌ-ドマウス可移植性ヒトAFP産生胃癌3株(TSG1、TSG3、TSG11)を樹立した。これら3株はそれぞれ異なったAFP産生能を形態学的特徴をもつことが明らかとなった。またヌ-ドマウスにおける実験的肝転移の発現とAFP産生能との相関も認められた。現在、これらのうちのTSG1株を用い、MoAbを作製するための免疫原を調製中である。また、これと並行して皮下腫瘍、肝転移モデルを用い、化学療法実験を行った。アイトマイシンC、5-Fuに対して感受性を示した。今後MoAbと抗癌剤との抱合体を作製するうえでの基礎的デ-タとしたい。 3.EGF、EGFリセプタ-に関する研究:新たに樹立したスキルス胃癌培養細胞TSG6を用い、各種抗癌とEGFの抗腫瘍効果を検討した。EGFは5-Fuの細胞増殖抑制効果を増強した。今後、さらにEGFリセプタ-との関連も研究してゆく予定である。
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[Publications] Kikuo,Aizawa: "Placeutal alkaline phosphatase-like isoeuzymes produced by human gastric caucer cells" Acta Pathologica Japonica. 39. 630-637 (1989)
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[Publications] Kikuo,Aizawa: "Ommunohistochemical and electron microscopic observation of AFP-producing gostric carcinoma using serially trausplanted tumor in pude puice(TSG1)" Journal of Clinical Electron Microscopy. 22. 701-702 (1989)