1991 Fiscal Year Annual Research Report
人悪性グリオ-マに対するモノクロ-ナル抗体による免疫療法の実験的研究
Project/Area Number |
01570822
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
中沢 省三 日本医科大学, 医学部, 教授 (00060351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 弘 日本医科大学, 医学部, 助教授 (30150741)
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Keywords | モノクロ-ナル抗体 / 移植ヒト悪性グリオ-マ / タ-ゲッティング / 抗腫瘍作用 |
Research Abstract |
平成3年度も、当初使用予定のマウス型モノクロ-ナル抗体HG4とHE2に代わってマウス型の425抗体とヒト型モノクロ-ナル抗体CLNーIgGを主に用いて実験を施行した。 本年度は、この研究課題の最終年度に当たるために本研究の最終目標であるミサイル療法の研究を行った。すなわち、425抗体にRIをラベルする際には ^<131>Iと ^<125>Iのどちらが優るかをin vitroとin vivoの実験で確認した。結果は、この425抗体の場合には ^<125>Iの方が優れていることが判明した。 次に、CLNーIgG抗体にAdriamycin誘導体のEpirubicin(Epi)という化学療法剤をラベルした形でのミサイル療法の実験をin vitroとin vivoで行った。in vitroでは、悪性グリオ-マ細胞Uー87MGとUー373MGをタ-ゲット細胞として、それら細胞への結合性と核酸合成阻害を指標とした殺細胞性を検討した。結果は、EpiーCLNーIgGがEpiあるいはCLNーIgFの単独投与に比較して明らかに有意な殺細胞性を示した。さらに、EpiーCLNーIgGに ^<14>Cをラベルした形でUー87MGの皮下移植ヌ-ドマウスに投与して腫瘍ならびに各臓器へのbiodistributionを検索し、腫瘍への選択的集積性を確認した。なお、in vivoでの腫瘍増殖抑制効果の実験は、現在皮下移植ヌ-ドマウスモデルで継続中であり、さらに脳内移植ヌ-ドマウスモデルでも施行予定である。
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