1989 Fiscal Year Annual Research Report
リウマチ滑膜のヘマトポルフィリン沈着形式とレ-ザ-照射の滑膜細胞破壊の研究
Project/Area Number |
01570852
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
井上 和彦 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (70095024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 睦 (持田 睦) 東京女子医科大学, 医学部, 助手
千葉 純司 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90211375)
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Keywords | アジュバント関節炎 / 慢性関節リウマチ / 滑膜炎 / ヘマトポルフィリン / アルゴンダイレ-ザ- / 滑膜切除 |
Research Abstract |
実験的に作製したラットのアジュバント関節炎では、滑膜において腹腔内に投与した2mg/kgのヘマトポルフィリンが、正常滑膜に比較して多量に蓄積していた。ヘマトポルフィリンは正常滑膜にも少量蓄積するが、投与後24時間以内に速やかに代謝されたが、アジュバント関節炎滑膜には投与後48時間をピ-クとして、72時間以上も大量に滑膜に蓄積していた。ヘマトポルフィリンは、癌細胞に大量、長時間蓄積することが知られているが、false positive現象として炎症組織への蓄積が明らかになった。培養された滑膜のヘマトポルフィリンの取り込みは、リウマチ滑膜には非リウマチ滑膜に比較して大量に蓄積が認められた。培養中、ヘマトポルフィリンはアルゴンダイレ-ザ-照射ほどではないが、通常光によっても活性化され、滑膜細胞を破壊した。従って培養には通常光の遮光が必要となる。炎症組織に取り込まれたヘマトポルフィリンが細胞中のどの部分に分布するかを検討するために、リウマチ滑膜組織を培養し、培養液中にヘマトポルフィリンを加え、48時間培養後滑膜を破壊して遠心により細胞部分を分離して、各部分のアルゴンダイレ-ザ-照射による蛍光又は分離各部分のヘマトポルフィリンの化学的測定により、細胞各部分のヘマトポルフィリン蓄積分析を試みたが、遠心による細胞の細胞膜、細胞質の各部分の分離が行うことができず、炎症細胞のどの部分にヘマトポルフィリンが沈着するかは検討中である。慢性関節リウマチ患者の滑膜切除時に採取した滑膜を培養し、培養液中にヘマトポルフィリンを加えて培養すると、アジュバント関節炎滑膜同様に、ヘマトポルフィリンを大量に取り込む。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 井上和彦,関口芳男: "関節鏡視下YAGレ-ザ-手術" 日本関節鏡学会誌.
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[Publications] Kazuhiko Inoue: "Effects of YAG LASER Exposure in the Treatment of Rheumatiod Arthritis" XVII Congressoilar Dereumatologia. 109 (1989)
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[Publications] 井上和彦,他責任監修塩川優一: "リウマチ(関節鏡検査と鏡視下手術)" 同文書院, 13 (1989)