1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01570874
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
侘美 好昭 愛知医科大学, 医学部, 教授 (50065538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 健 愛知医科大学, 医学部, 助手 (50148318)
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Keywords | リンパ動態 / 輸液 / 循環血液量 |
Research Abstract |
乳酸リンゲル液、プラスマ・エキスパンダ-などの輸液によって起こる循環血液量、組織間質内液量、リンパによる回数量などの変化を経時的に追求するのが本研究の目的である。当初、循環血液量測定のマ-カ-として^<99m>TCでラベルした赤血球を用いたが、TC注入犬の死体の処理が予想以上に困難で、多くの頭数の実験が困難であることが判明した。このため、蛍光色素(FITC)でマ-クした赤血球を利用する方法に変更せざるを得なかった。この変更のため、当初の計画予定が遅れることになった。平成元年度においてはFITCでマ-クした赤血球のイヌ生体内での保存経過をみる基礎観察に終始した。先ずFITC赤血球の循環血中での残存経過は、時間と共に蛍光量が減少して測定が多少困難になるが、蛍光赤血球の全赤血球に対する比率は注入後5時間まで十分に安定していることが判明した。続いて、蛍光赤血球注入後に大量輸液を負荷した状態でのマ-カ-としての機能を吟味した。輸液による循環血液量の変化にも拘らず、注入後5時間までの蛍光赤血球の注入前赤血球数に対する比率は変化せず、測定時の赤血球数から算出される循環血液量が妥当な値であることが証明できた。以上の結果を基礎として、現在、本来の研究目的に沿った実験が開始されている。すなわち、先ずイヌの右リンパ本質と頸静脈との吻合を結紮し、次に左胸管を左静脈用で露出して、尾側に向ってカニ-レを挿入し、左胸管リンパを一旦体外に導出してその量を、測定し(15分間隔)、再び静脈内に返却する。このset upにて100〜200ml/kgの輸液によって起こる循環血液量、リンパ回収量、尿量などから算出される組織間質液量などを測定している。
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