1989 Fiscal Year Annual Research Report
尿路性器悪性腫瘍患者における癌領域リンパ節の抗腫瘍態に関する研究
Project/Area Number |
01570895
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Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
藤田 幸利 高知医科大学, 医学部, 教授 (10033060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 裕修 高知医科大学, 医学部, 助手 (20201220)
山下 元幸 高知医科大学, 医学部, 助手 (50220348)
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Keywords | 悪性腫瘍 / 領域リンパ節 / LAK細胞 / CTL細胞 |
Research Abstract |
膀胱腫瘍患者数例より手術時領域リンパ節を摘出し、リンパ節リンパ球よりLAK細胞を誘導した。まずはインタ-ロイキンの至適濃度と、至適培養時間を設定するために、既存の樹立継代細胞株(AT-1197)に対する殺細胞能を検討した。その結果、インタ-ロイキン濃度は、通常末梢血リンパ球よりLAK細胞を誘導するための量よりかなり少なく、20単位/ml以下で殺細胞能が上昇した。また培養時間は培養開始より3〜5日目に最も強力な殺細胞能が得られるようである。 つぎにリンパ節組織におけるリンパ球の分布状態は、昭和60年〜62年の3年間で明らかになったようにリンパ節におけるNK担当細胞はほとんど認められず、またキラ-T細胞よりもヘルパ-T細胞の方が多く分布していた。2カラ-染色は未だ着手していないが、リンパ球をより細分化することができるので、早期に着手する予定である。 最後にCTL細胞の誘導であるが、1例の腫瘍患者より手術時に採取できるリンパ節の数と、それより分離されるリンパ球の数が、それほど多くない(2〜10×10^7cell)ため、昨年はLAK誘導のための条件設定しか出来なかった。次期年度はLAK細胞誘導の条件がほぼ決定できるので、CTL誘導も同時に行なえると考えている。また誘導できたLAK細胞等の特性も明らかにしていく必要があり、細胞の機能面のみでなく、形態面でも特徴を分析していく予定である。
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