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1991 Fiscal Year Annual Research Report

空置腸管内蓄尿における水・電解質代謝異常の研究

Research Project

Project/Area Number 01570909
Research InstitutionFukuoka University

Principal Investigator

有吉 朝美  福岡大学, 医学部, 教授 (00078768)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 池田 稔  福岡大学, 医学部, 助手 (90212787)
Keywords腸管蓄尿式尿路変向 / 回腸導管 / 水・電解質代謝 / 溶質一定食 / アシド-シス / 九州沖縄 / 尿路変向手術 / 手術合併症
Research Abstract

1.臨床的研究として前年度にひき続き,腸管蓄尿式尿路変向16例,回腸導管18例について,(1)手術前後の電解質と酸塩基平衡,(2)溶質一定食摂取後の脱水時・利尿時における水・電解質代謝について検討した。結果は,回腸導管では手術前後で変化を認めなかったが,腸管蓄尿式では術後に血清重炭濃度の低下と血清Cl・尿素窒素の上昇を示し,呼吸性の代償を伴う血液pH低下も認められた。脱水時と利尿時の比較では,脱水時において腸管蓄尿式の方が回腸導管よりも明らかに尿量が多く、尿浸透圧が低値を示していた。すなわち腸管膀胱内に水が分泌されていることを示す結果であり,腸管内に蓄尿を行う場合には慢性アシド-シス対策としての利尿飛状態の維持が必要である。また,腎機能障害が存在する場合,回腸導管よりも腸管蓄尿式において体液異常が顕著に出現することが判明した。
2.イヌを用いた実験で,20cmの回腸を遊離し,回腸を通過した右腎尿と,本来の左腎尿とを分離採取できるモデルを8頭作成し,水・電解質を負荷して回腸における成分吸収について検討した。結果は,水,Na,K,Caは,尿の浸透圧や当該物質の濃度によって回腸から吸収されるが分泌されるかが異っているが,尿素窒素,Clはつねに吸収されており,クレアチニンはほとんど変化がないことが判明した。実験は継続中である。
3.九州沖縄地区における1989,1990年の尿路変向手術症例を調査した。1034例が集計され,回腸導管は325例(31%),腸管蓄尿式は49例(5%)を数えた。何らの術後合併症は,前者で54%,後者で85%に存在することが判明した。水腎症,細菌尿など,腎への影響がある合併症は腸管蓄尿式に有意に多い。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 池田 稔: "Kock pouch形成術後高度の脱水状態と電解質異常をくり返し,死に至った1例" 西日本泌尿器科. 53. 1242-1245 (1991)

  • [Publications] 有吉 朝美: "尿管結腸吻合部において特異な通過障害を呈したIndiana pouchの1例" 西日本泌尿器科. (1992)

URL: 

Published: 1993-03-16   Modified: 2016-04-21  

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