1990 Fiscal Year Annual Research Report
子宮体癌早期診断への新しいアプロ-チー特に胎児・胎盤蛋白P450HFLaとPP_4について.
Project/Area Number |
01570918
|
Research Institution | University of Chiba |
Principal Investigator |
稲葉 憲之 千葉大学, 医学部, 講師 (70114238)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡嶋 祐子 千葉大学, 医学部, 助手 (10203978)
深沢 一雄 千葉大学, 医学部, 助手 (00189911)
岩崎 秀昭 千葉大学, 医学部, 講師 (60124244)
|
Keywords | 子宮体癌 / Oncodevelopmental antigen / 胎児蛋白 / 胎盤蛋白 / 腫瘍マ-カ- |
Research Abstract |
Pー450HFLa及びPP4に対するenzyme immunoassay(EIA)を組立て,健常男女血中正常値,月経周期及び妊娠中における変動,更に各種婦人科疾患における治療前血中高値率を検討した。尚,EIA法はsolidーphase competitive法によった。結果は以下の如くである。 1.Pー450HFLa (1)健常男女における正常上限は3u/ml(平均+2σ)に設定された。月経周期による変動は見られず,妊娠初期・中期には陽性率も50%以下であったが,妊娠末期には93%に達した。羊水中では正常範囲内であり,絨毛からの羊水への分泌は否定的な結果であった。 (2)子宮内膜症を除く良性婦人科疾患では10%以下の低治療前血中高値率であったが,卵巣悪性腫瘍や「子宮体癌」では100%の治療前血中高値率で平均値も18.0及び11.4u/mlを示し,「子宮体癌」の腫瘍マ-カ-として臨床応用可能である事が示唆された。 2.PP4 (1)健常男女における正常上限は10.9ng/ml(平均+2σ)に設定された。月経周期では黄体期に上昇する傾向が見られ,妊娠末期に著しく低下する傾向が見られた。分娩中母体血,及び羊水中で高値をとり,脱落膜より羊水,母体血への漏出が示唆された。 (2)良性婦人科疾患では18%以下の低治療前血中高値率であったが,「子宮体癌」では48%の治療前血中高値率で,Pー450HFLa同様腫瘍マ-カ-としての臨床応用の可能性が示唆された。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Ota Y,Inaba N,et al: "Enzyme immuno assay for placental tissue protein 4 (PP_4) and its possible diagnostic significance" Arch Gynecol Obstet. 247. 139-147 (1990)
-
[Publications] 鎌窪 哲也,稲葉 憲之 他: "新しい標的と抗癌剤耐性ー抗癌剤耐性とチトクロ-ムPー450" 癌と化学療法. 76. 605-610 (1990)
-
[Publications] Okajima Y.Inaba N et al.: "Immunohisto chemical investigation of Pー450HFLa in human and cynomalgus monkey placentae" Arch Gynecol Obstet.
-
[Publications] Okajima Y.Inaba N et al.: "Immunohisto chemical investigation of Pー450HFLa in gynecologic diseases." Arch Gynecol Obstet.
-
[Publications] Okajima Y.Inaba N et al.: "Serum levels of Pー450HFLa in gynecologic diseases." Arch Gynecol Obstet.