1990 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト型抗精子モノクロ-ナル抗体を用いた生殖過程における障害機序の解明
Project/Area Number |
01570929
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Research Institution | Osaka University Medical School |
Principal Investigator |
佐治 文隆 大阪大学, 医学部, 講師 (90093418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鮫島 義弘 大阪大学, 医学部, 助手
大橋 一友 大阪大学, 医学部, 助手 (30203897)
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Keywords | 抗精子抗体 / 精子不動化試験 / 酵素抗体法 / モノクロ-ナル抗体 / capacitation / 先体反応 |
Research Abstract |
(1)血中抗精子抗体スクリ-ニングを目的として開発された2種の酵素免疫測定キット〔Syn^<elisa>(Elias社)及びSperm Antibody EIA(Biotec社)〕を未婚婦人50例、不妊婦人76例について検討した。Syn^<elisa>は未婚婦人に比し不妊婦人において有意に高い陽性率を示したが、精子不動化抗体との交叉性は認められなかった。一方Sperm Antibody EIAは測定値に安定性がなく、その有用性が否定された。 先体反応を起こした精子と特異的に結合するモノクロ-ナル抗体MH61をラテックスビ-ズに結合させ、MH61結合ビ-ズを用いて不妊男性の精子先体反応を観察した。正常男性では全例ビ-ズの凝集がみられたが、不妊男性では約1/3に凝集不良や凝集時間の遅延がみられた。本法は従来より精子機能検査検査として行われているハムスタ-テストとしても相関がみられた。 (3)体外受精・胚移植を行った症例において、精子機能をMH61結合ビ-ズで判定したところ、凝集不良例では卵割率の低下がみられた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Munehiro Kato: "Evaluation of sperm fertilizing ability with monoclonal antibody specific to acrosomeーreacted sperm" Proceeding of the 5th annual meeting of Japan society for medical reproductive Immunology in press. (1990)
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[Publications] 林 真由美,中野 純子,中井 千枝子,松田 美奈子,春名 雅子,増 洋,大橋 一友,佐治 文隆,谷澤 修,都竹 理: "精子不動化抗体保有不妊婦人の治療成績" 大阪母性衛生学会雑誌. 26. 90-91 (1990)
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[Publications] 大橋 一橋,根来 孝夫,佐治 文隆,谷澤 修: "精子不動化抗体陽性不妊婦人血清,卵胞液と特異的に反応するヒト精子細胞膜抗原の同定" 日本産科婦人科学会誌. 41(4). 467-472 (1989)
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[Publications] Kazutomo Ohashi: "HLA expression on human ejaculated sperm" Am.J.Rep.Immunol.23. 29-32 (1990)
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[Publications] Akinori Wakimoto: "Weak expression of HLA class II on human sperm" J.Reprod.Immunol.suppl.55 (1989)
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[Publications] Kazutomo Ohashi: "HLA expression of sperm cell surface" Acta.Obstet.Gynec.Jpn.41. 497-498 (1989)