1989 Fiscal Year Annual Research Report
下咽頭収縮筋における神経終末に関する螢光組織化学並びに免疫組織化学的研究
Project/Area Number |
01570958
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
久 育男 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (50181087)
|
Keywords | 下咽頭収縮筋 / 螢光組織化学 / 免疫組織化学 / 5hydroxydopamine / 神経終末 |
Research Abstract |
1.実験動物に犬を用いて下記の結果を得た。 (i)螢光組織化学法(グリオキシル酸法による。) 犬を心より灌流固定したのち、甲状咽頭筋および輪状咽頭筋を摘出し、ビブラト-ムにて薄切後、グリオキシル酸法による螢光組織化学法を用いて処理した。 ノルアドレナリン螢光を有する線維が両筋に認められた。これらの線維の多くは血管に伴走するものであると考えられた。しかし、一部血管と離れて筋線維に平行して走る線維も認められた。これらの線維が筋線維に直接終末しているか否かは不明であるが(本法では)、同切片をヘマトキシリン・エオジン染色し比較した所、ノルアドレナリン線維を認めた部位には血管は存在しなかった。これらのことから、これらの線維が筋に終末している可能性が示唆された。これらの結果は甲状咽頭筋・輪状咽頭筋の両者に同様に認められた。 (ii)5hydroxydopamine法 (i)の結果から、電頭的に下咽頭収縮筋に直接的な交感神経終末が存在するか否かを調べた。輪状咽頭筋に5hydroxydopamineを注入後、同筋を摘出し電頭標本を作製し、検索した。現在、筋肉内の血管に終末すると考えられる5hydroxydopamine陽性終末は確認されているが、筋線維に直接終末すると考えられるものは見つかっていない。前者に比べ後者の数が少ないためと思われる。 2.今後の予定 1ー(ii)について、詳細に検索を重ねる予定をしている。
|