1989 Fiscal Year Annual Research Report
電気的仮骨の仮骨形成機序の検索と、電気的仮骨の臨床応用に関する基礎的研究
Project/Area Number |
01571003
|
Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
亀谷 明秀 朝日大学, 歯学部, 講師 (70121316)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 寛一 朝日大学, 歯学部, 教授 (10076002)
|
Keywords | 電気刺激 / 電気的仮骨 / 骨誘導 / 骨形成 / オ-トラジオグラフィ- / 酵素組織化学 |
Research Abstract |
電気的仮骨形成における造骨機序について、^3H-thymidimeを用いたautoradiography,酵素組織化学的、電顕的に検索し、以下の結果を得た。1.電気刺激によるラット脛骨膜の肥厚は4日目まで、同様に標識細胞率の上昇は5日目まで継続し、以後減少した。類骨、新生骨層の厚みの増加は、7日目まで継続し、標識細胞率は5日目まで高い値を示した。この結果、反応性の骨増生と比較して、仮骨形成量で約2.8倍、標識細胞率で約1、7倍の通電効果が認められた。2.骨内膜の間質系の細胞が増殖し、造骨系の細胞へと分化して、骨芽細胞となり類骨を形成した後、最終的には骨細胞へと分化成熟過程が^3H-thymidineで標識された細胞の分化、移動により明瞭に観察された。3.以上より、微小電気刺激は、骨膜に存在する造骨系の細胞の増殖を旺盛に誘導する作用を示し、電気刺激された。骨膜の反応は時間的に早く、また長く継続し、増殖能も旺盛であった。4.酵素組織化学的には、肥厚した骨膜の内層には強いアルカリフォスフアタ-ゼ活性があり、電顕的には基質形成層にmatrix vesicleを認め、また同部にPAS反応陽性を認めたことより、電気刺激は未分化な間葉系の細胞を活性化させるシグナルの1つであり、osteoprogenitor cellとなって電気的仮骨形成に関与していた。5.S-100 profein,foluidine blueによる検索では、電気的仮骨は内軟骨生化骨を示していた。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Kamegai,A.,Muramatu,Y.Mori,M.,Shibata,K.,Inoue,S.,Zhao,S.: "Possible mechanism of electric callus formation-Histochemical and ultrastructural studies-" Asian Journal of Oral and Maxillofacial Surgery.
-
[Publications] Kamegai,A.,Muramatu,Y.,Tanabe T.,Mori M.,Inoue S.: "Immunohistochemical demonstration of S-100 protein in cartilage tissue inducing by electric stimulation or by bone morphogenetic protein" Acta histochemica et cytochemica. 23. (1990)
-
[Publications] 村松泰徳: "電気的仮骨形成における造骨機序のautoradiographyによる観察" 日本口腔外科学会雑誌.
-
[Publications] 亀谷明秀: "電気刺激とBMPによる骨誘導" 岐阜歯科学会雑誌.