1990 Fiscal Year Annual Research Report
各種象牙質処理法がボンディングレジンの重合度に与える影響
Project/Area Number |
01571037
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小松 久憲 北海道大学, 歯学部, 助教授 (30002182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 一郎 北海動大学, 歯学部付属病院, 助手 (50133757)
宇野 滋 北海動大学, 歯学部付属病院, 講師 (00168733)
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Keywords | コンポジットレジン / ボンディングレジン / 象牙質接着 / 重合度 / 赤外分光 |
Research Abstract |
保存修復においてコンポジットレジンと象牙質との接着においては、介在するボンディングレジンの強度が大きく係っており、近年ボンディングレンジンと象牙質との接着を強化する目的で各種の象牙質処理剤について研究が行われている。しかしそれらの多くは接着強さを指標とした評価であり、ボンディングレジン自体の挙動について言及している報告は少ない。実際の窩洞ではボンディング層は非常に薄く、しかも酸素や象牙質処理剤の影響によりその強度が低下するものと予想される。 本研究では赤外分光光度計を用いることにより、ボンディングレジンの重合度の変化を測定し、その選択基準および塗布方法について基礎デ-タの集積を行った。 実験1.ボンディングレジンの重合に及ぼす酸素の影響 化学重合型3種、光重合型4種の市販ボンディングレジンについてフ-リエ変換赤外分光光度計を用い、硬化前後の吸光度を測定した。その結果アルゴンガス雰囲気中で調整した試料の方が大気中で行ったものに比べて高い重合度を示した。 実験2.ボンディングレジンの重合に及ぼす象牙質処理剤の影響 実験1で用いた7種のボンディングレジンの中から光重合型3種を選んだ。組成の異なる3種の市販象牙質処理剤を各々塗布したスライドガラスに、ボンディングレジンをはさみ込んでフィルム状の試料を作成した。5倍ビ-ムを用いて硬化後の重合度を吸光法により測定しているが、デ-タのばらつきが大きく、現在試料数を増やすとともの測定法についても検討中である。
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