1989 Fiscal Year Annual Research Report
抗T細胞(CD3)抗体およびIL2で活性化された口腔癌患者由来リンパ球の抗腫瘍活性
Project/Area Number |
01571088
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
高橋 雄三 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (50014329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
草間 幹夫 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (60124690)
藤林 孝司 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (80013978)
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Keywords | 口腔癌 / 養子免疫療法 / インタ-ロイキン2(IL2) / LAK細胞 |
Research Abstract |
口腔癌患者に対する養子免疫療法に際し、抗T細胞抗体がすべてのTリンパ球を活性化させ、インタ-ロイキン2(IL2)がこのリンパ球をさらに分化、増殖させる性質を利用し、患者リンパ球の細胞障害活性の誘導に関して検討を行い、IL2単独で活性化され細胞障害能をもつLymphokine-ActivatedKiller(LAK)細胞との比較を行った。 (1)抗T細胞抗体およびIL2による口腔癌患者Tリンパ球の細胞障害活性誘導条件の検討:抗T細胞抗体およびIL2により、健常人および患者末梢血リンパ球の口腔癌由来樹立細胞株に対する細胞障害活性が誘導された。これはLAK細胞のそれと比較して若干低い傾向であったが、細胞増殖率はLAK細胞より数段高く、単位培養あたりの細胞障害活性はLAK細胞より高い値を示した。 (2)抗T細胞抗体およびIL2で活性化された細胞障害性口腔癌患者Tリンパ球の長期培養法の検索:各種無血清培地およびGas-PermiableBagを用い、口腔癌患者リンパ球を培養し、細胞障害活性を保持したまま長期に、大量に増殖させることが可能であった。無血清培地ではAIM-V(GIBCO社)、HyMedium910(コ-ジンバイオ社)、Gas-permiableBagではSteriCell(Dupont社)が比較的良好な結果をもたらした。 今後この養子免疫療法が、口腔癌治療において化学療法および放射線療法の複合療法と併用して行われるに際し、培養誘導された本細胞に対する化学療法剤および放射線照射量の影響について検討する。さらに、より強い細胞障害活性を持った細胞を大量に培養するために、各種サイトカインおよびOK432等のBRMの影響を検討する。
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