1990 Fiscal Year Annual Research Report
舌癌におけるファイブロネクチンの腫瘍マ-カ-としての意義
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01571102
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| Research Institution | Showa University |
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Principal Investigator |
金本 恵子 昭和大学, 歯学部, 助手 (30177547)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 篤 昭和大学, 歯学部, 助手 (30192090)
吉屋 誠 昭和大学, 歯学部, 兼任講師
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| Keywords | 舌扁平上皮癌 / ファイブロネクチン / 癌転移 / 酵素抗体法 / 腫瘍分化度 |
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| Research Abstract |
舌癌は口腔癌の中で転移し易く、その異型度が高度になると、基底膜のファイブロネクチン活性が減少するといわれている。また、癌の転移には原発巣での腫瘍細胞の増殖、浸潤、血管およびリンパ管壁への付着など、多くの段階があるといわれており、ファイブロネクチンは癌細胞の移動、血管壁への接着など転移成立の多くの過程に関与している可能性がある。そこで、ファイブロネクチンが舌癌において悪性度判定マ-カ-になるか否かを検討する目的で、原発巣、リンパ節転移巣におけるファイブロネクチンの局在を酸素抗体法で検討した。
研究に用いた材料は、扁平上皮癌の原発巣5例とリンパ節転移巣2例で、OCTコンパウンドに包理後、急速凍結させ、ー80℃の超低温槽で保存した。クリオスタットで4μmの凍結切片を作製し、ポリ-Lーリジンでコ-ティングしたスライドガラスに載せ風乾した。染色はモノクロナ-ル抗体によるアビジン・ビオチン免疫ペルオキシダ-ゼ(ABC)法で行った。すなわち、0.3%H_2O_2とヤギ正常血清でブロッキング後、第一抗体として抗ヒトファイブロネクチンーマウス血清を、第二抗体としてビオチン結合抗マウスIgGーヤギ血清を反応させた。ペルオキシダ-ゼ標識アビジンを作用させた後、エチルカルバゾ-ルで発色させて検鏡した。ネガティブコントロ-ルとして非免疫正常マウス血清を用いた。
その結果、高分化型扁平上皮癌の2例では腫瘍細胞の一部と間質にファイブロネクチンの局在が認められた。しかし低分化型の3例では、腫瘍細胞はほとんど染色されず、間質にファイブロネクチンの局在が見られたが、死の転帰をとった1例に関しては、間質の一部が染色されただけであった。一方、リンパ節転移巣の2例では、基低膜および間質の染色性も微弱であった。
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