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1989 Fiscal Year Annual Research Report

歯周疾患における細胞性免疫応答関連細胞に関する研究

Research Project

Project/Area Number 01571123
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

二階 宏昌  広島大学, 歯学部, 教授 (60028735)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 伊東 博司  広島大学, 歯学部, 助手 (20184682)
高田 隆  広島大学, 歯学部附属病院, 講師 (10154783)
岩本 義史  広島大学, 歯学部, 教授 (90034165)
Keywords歯肉炎 / 免疫応答細胞 / マクロファ-ジ / インタ-ロイキン1 / ヘルパ-T細胞 / サプレッサ-T細胞
Research Abstract

本年度の研究では、炎症歯肉における細胞性免疫応答、特にランゲルハンス細胞(LC)を介さないリンパ球応答の可能性を検討するために、ヒト・動物の歯肉を対象として以下の実験・観察を行った。
1.LC非介在のリンパ球応答に関係するものとしてマクロファ-ジ(MP)、インタ-ロイキン1(IL1)に着目し、抗MP、抗IL1抗体を用いた免疫染色をヒト炎症歯肉について行った。その結果、MP染色では良好な染色結果が得られなかったが、IL1染抗色では接合上皮直下の結合組織に陽性所見が観察された。接合上皮直下の炎症は歯周炎の発症、進展に強く関わると言われていることから、ヒト歯周炎におけるIL1の関与をin situの状態で解明する手がかりを得られた。2.ヒト炎症歯肉におけるヘルパ-T細胞(T4陽性)とサプレッサ-T細胞(T8陽性)との関係を解明するため、T4、T8による免疫染色を行ったところ、T4陽性細胞、T8陽性細胞ともに、歯肉の上皮肉と上皮下結合組織のいずれにも存在し、両者の分布部位に大差がないことが確認され、T4陽性細胞:T8陽性細胞の比率を解明するための基本的手技が習得できた。3.ラットならびにハムスタ-にactinomyces viscosusの感染等により実験的に惹起した歯周炎組織の破壊過程におけるマクロファ-ジの関与を、超微形態学的、免疫組織化学的に検討した結果、マクロファ-ジは外来刺激に対して接合上皮直下の結合組織内で有意に増加し、組織破壊の進行とともに結合組織線維を貧食した線維芽細胞や破骨細胞と密接な関係を示した。げっし類を用いた実験的歯周炎は、リンパ球・形質細胞の浸潤をほとんど欠く滲出性病変であったことからも、歯肉炎における組織破壊にはマクロファ-ジを介した組織破壊機構が大きな役割をはたす可能性が示唆された。
今後は,MP染色の手技を確立し、また、炎症の段階と上記の諸デ-タとの関係を数量的に解析する予定である。

URL: 

Published: 1993-03-26   Modified: 2016-04-21  

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