1990 Fiscal Year Annual Research Report
単糖からヌクレオシド炭素環同族体および生物活性擬似糖質の合成
Project/Area Number |
01571151
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉川 雅之 大阪大学, 薬学部, 助教授 (90116129)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 勲 大阪大学, 薬学部, 教授 (20028830)
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Keywords | ヌクレオシド炭素環同族体 / 擬似ヌクレオシド / 擬似糖質 / 擬似アミノフラノ-ス / (-)ーアリステロマイシン / Dーグルコ-ス / Dーグルクロノラクトン / 抗ウィルス活性 |
Research Abstract |
糖質の資源の高次利用を目的とした糖類からヌクレオシド炭素環同族体擬ヌクレオシドおよび生物活性擬似糖質の合成研究を進めてきた。平成2年度においては、単糖から擬似糖への化学変換に関して前年度に得られた知見を基に、Dーグルコ-スから誘導した4種のポリオキシニトロシクロペンテン(擬似Dーアラビノ-ス型,擬似Dーリボ-ス型,擬似Lーキシロ-ズ型および擬似Lーリキソ-ス型)について、アンモニアのマイケル型付加反応を検討した。得られた付加生成物のコンホメ-ションを含めた立体構造の解明結果を総合して、ポリオキシニトロシクロペンテンへのマイケル型付加反応の立体選択性についての興味深い知見を得、さらに種々の新規擬似アミノフラノ-ス類の合成を行った。 また、核酸塩基がアンモニアの場合と同様に、立体選択的にポリオキシニトロシクロペンテンにマイケル型付加の可能なことを見出し、本反応を利用して、擬似Dーリボ-ス型ニトロシクロペンテンから、抗菌、抗カビ、抗腫瘍活性および抗ウィルス活性を示す擬似ヌクレオシドの(-)ーアリステロマイシンを合成することに成功した。 Dーグルクロノラクトンを出発原料として、立体選択的ニトロメタン付加反応および還元的脱エトキシエチル化反応を鍵反応とする擬似糖質合成法を検討した.そして、D-グルクロノラクトンを出発物質とする本合成法によって、擬似Dーグルコ-ス型または擬似Dーアラビノ-ス型擬似糖質の選択的な合成が可能になった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Masayuki Yoshikawa: "Synthesis of (-)ーAristeromycin fromDーGlucose" Chem.Pharm.Bull.,. 37. 2555-2557 (1989)
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[Publications] 北川 勲: "糖質を素材とする化学変換ー擬似ヌクレオシドの合成ー" 化学増刊生体機能解明のための化学合成. 118. 161-177 (1990)
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[Publications] Masayuki Yoshikawa: "Synthesis of (-)ーAristeromycin from DーGlucose" Tetrahedron. 46. 7459-7470 (1990)