1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01571170
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
岡田 邦輔 名城大学, 薬学部, 助教授 (90023465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷野 秀雄 名城大学, 薬学部, 講師 (80155217)
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Keywords | 発がんプロモ-タ- / アプリシアトキシン / 海産天然物 / 海産毒 / 全合成 / マクロラクトン |
Research Abstract |
本研究の目的は、発がんプロモ-タ-作用を示す海産天然物アプリシアトキシン1__〜の全合成法を確立することと、その手法をもとにより安定で、より簡略化した類似生物活性物質を合成することにある。 本年度は、まずアプリシアトキシン1__〜の合成法を確立することであったが、そのために必要な構成分子A鎖(末端にフェノ-ル環を有するC_<15>-鎖状化合物)とB鎖(C_5-鎖状化合物)の立体選択的不斉合成は予定どおり進行し、両成分とも数グラムづゝ合成することができた。さらに、2〜3のモデル実験から得られた知見をもとに、種々の保護基の調整、官能基の変換をおこない、2-ヒドロキシ-3-フラノン環を含む中間体を経て、目的とする最終中間体、鎖状-エステル-カルボン酸誘導体2__〜を合成することができた。この直鎖分子、3-アシルオキシ-4-ベンジルオキシメトキシペンタン酸2__〜は、アプリシアトキシン合成における最大の課題である14-員環ビスラクトン骨格の形成に有用な化合物であると考えている。 現在、モデル化合物等も用いて、最後のラクトン化のための試薬・条件等を検討しているが、3-アセトキシペンタン酸の活性エステルは、β-脱離反応をおこし、α・β-不飽和カルボン酸誘導体の生成が予想されるため、慎重に実験を進めている。
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