1990 Fiscal Year Annual Research Report
GTP結合蛋白活性測定法の改良およびホルモン容受機構異常症スクリ-ニング法の開発
Project/Area Number |
01571265
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
中井 利昭 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (30049192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 二郎 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (10110751)
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Keywords | ホルモン受容機構異常症 / GTP結合蛋白 / Gs活性測定法 / アルコ-ル中毒 |
Research Abstract |
ホルモン受容機構異常症のスクリ-ニングに向けて,われわれは従来煩雑な操法であり,研究室レベルのものであったGTP結合蛋白質(Gs)の活性測定を簡便なものとして,偽性副甲状腺機能低下症I型の患者について検討を行いGs活性値の低下と病態との関連で新たな知見を得た(平成元年度)。本測定法は測定サンプル膜分画をコ-ル酸で可溶化し,GTPγSと30℃で2時間incubationを行い,Gsを活性化する。これを人血小板膜分画に加え,0℃で20分再構成を行う,これをadenylate cyclase活性測定系に加え,30℃で10分間incubationを行い生成したcAMPをRIAにて測定するものである。本年度はこの方法に検体少量化,測定時間の短縮化などの改良を加え,スクリ-ニング法として十分使用可能とした。 本測定系を用いて各種疾患についてスクリ-ニングを行ったところ,アルコ-ル中毒患者においてアデニルシクラ-ゼ活性の低下が見られた。詳細を培養細胞におけるアルコ-ル投与実験により検討した結果,急性期におけるアデニルシクラ-ゼ活性の上昇と慢性期におけるアデニルシクラ-ゼの活性低下が証明できた。また本測定法により,従来有効な鑑別法の無かったアルコ-ル中毒患者の鑑別診断が行えることがわかった。 今後さらに本測定法を用いて,各種疾患のスクリ-ニングや病態解明への応用を行う予定である。
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[Publications] 中村 二郎: "副腎皮質cortisol産生系の検査,尿中free cortisol,6βーhydroxycortisol,conjugated 17ーhydroxycorticosteroids." 日本内分泌学会誌. 66. 381 (1990)
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[Publications] 磯部 和正: "カテコラミン分泌の細胞情報伝達 ー第4報,G蛋白質の関与ー" 日本内分泌学会誌. 66. 330 (1990)
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[Publications] 磯部 和正: "三次元クロマトグラムシステムを用いたカテコラミンおよび代謝物の測定" 臨床病理. 38. 247 (1990)
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[Publications] 磯部 和正: "カテコラミン分泌の細胞情報伝達 ー第5報,エンドセリンの作用ー" 日本内分泌学会誌. 66. 886 (1990)