1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01571276
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
泉 キヨ子 金沢大学, 医療技術短期大学部, 講師 (20115207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中谷 芳美 金沢大学, 医療技術短期大学部, 助手 (90217753)
前川 弘美 金沢大学, 医療技術短期大学部, 助手 (80199603)
金川 克子 金沢大学, 医療技術短期大学部, 教授 (10019565)
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Keywords | 片麻痺患者 / 手 / 細菌 / におい / 発汗 / 清潔ケア |
Research Abstract |
1.研究目的:片麻痺患者の清潔ケアをより客観的根拠に基づいて行うために、麻痺側の手掌部にしばしばみられるにおいの程度と分析、皮膚の発汗量、細菌叢の分布状況を観察し、これらをもとにより望ましい片麻痺患者の看護ケアを検討することを目的とした平成1年度から2年間にわたるものである。 2.本年度の実施計画:1老人専門病院で手掌部ににおいが感じられる片麻痺患者を対象に、麻痺側手掌部と健側手掌部のにおいの程度、発汗量、細菌叢の分布状況について、看護ケアと関連させて分析した。においはポ-タブル型においてセンサ-(新コスモス電気株式会社製)を用いて2分間、発汗量は連続発汗測定装置、フォ-レスト1(株式会社フォ-ション製)を用いて連続10分間測定した。両手掌部の皮膚の細菌は好気性菌と嫌気性菌について検索した。使用した培地は、BBL生培地のマンニット食塩培地、マッコンキ-II寒天培地、フェニ-ルエチルアルコ-ル5%ヒツジ血液寒天培地、カンジダ培地、CDC嫌気性菌用寒天培地と栄研のNAC培地である。併せて、対象の病歴、麻痺レベルや看護ケアの実情についても把握した。 3.研究成果の概要:(1)麻痺手掌部のにおいは健手に比べて概ね高い傾向がみられた。しかし、清潔ケアやハンドロ-ルを用いることにより、測定値の減少の傾向がみられた。(2)麻痺手の手掌部は健手に比べて細菌数が多くみられた。しかし、好気性菌については、同定の結果麻痺手に特徴的な菌は検出できなかった。(3)発汗量の測定では麻痺手に多い物もみられたが、一部少ない者もみられた。今後、においの程度や発汗量を客観的に測定する方法の検討と共に、嫌気性菌の種類の検出を行い。例数を増やし、より望ましい片麻痺患者の看護ケアを検討したい。
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Research Products
(1 results)