1989 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波透過法による高速電子群を含むプラズマの温度計測
Project/Area Number |
01580008
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
曄道 恭 京都大学, 理学部, 助教授 (50025384)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 仁 京都大学, 理学部, 教務職員 (90183863)
|
Keywords | 高周波電流駆動プラズマ / トカマク / マイクロ波透過法 / 電子温度分布 / 鋸歯状振動 / 低域混成波電流駆動 / 電子サイクロトロン電流駆動 / 電子温度計測 |
Research Abstract |
1.研究の目的:WT-3トカマクの低域混成波電流駆動(LHCD)プラズマと電子サイクロトロン電流駆動(ECCD)プラズマのバルク電子の温度の空間分布とその時間発展を知りたい。 2.計測手段の検討:高周波電流駆動プラズマの電子速度分布関数はマクスウェル分布に近いバルク電子と密度がその1%程度で数10〜100keVの高エネルギ-テイル電子とから成っている。従って、バルク電子の温度を知るには低密度の高エネルギ-テイル電子の存在に鈍感な計測法が望ましい。標準的な計測法である(1)トムソン散乱法は低密度のテイル電子の存在に鈍感であり、空間分布測定は多チャンネル化により可能であるが時間発展を連続的に追跡することは出来ない。(2)電子サイクロトロン放射は、低密度高エネルギ-テイル電子の存在に極めて敏感であり高周波電流駆動プラズマのバルク電子温度の計測には適さない。 3.レイトレ-シングコ-ドによるマイクロ波透過法の検討:トカマクプラズマ用レイトレ-シングコ-ドを用いてバルク電子、テイル電子共にマクスウェル分布を仮定し、両者の密度、温度を変えてバルク電子による吸収量はテイル電子による吸収量を算出し、マイクロ波透過法によって高周波電流駆動プラズマのバルク電子温度測定が可能なパラメタ-領域を明らかにし、WT-3のLHCDおよびECCDプラズマのバルク電子温度計測に十分適用できることを示した。(日本物理学会1989年秋の分科下位 6aJ9) 4.計測装置の製作:市販のWバンド立体回路部品を購入し、WT-3ト-ラスの赤道面高磁場側からマイクロ波を入射し低磁場側への透過量を計測するWバンドマイクロ波トランスミッション測定装置を製作した。 5.WT-3LHCDプラズマの計測:鋸歯状振動を伴う場合についてマイクロ波透過法の有効性を示した。
|
Research Products
(1 results)