1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01580041
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
日下部 守昭 理化学研究所, 真核生物研究室, 研究員 (60153277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鬼頭 純三 名古屋大学, 医学部, 助教授 (60022802)
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Keywords | 下垂体性小人症 / 下垂体前葉細胞 / 細胞系譜 / キメラマウス / 免疫組織化学 / マウス系統特異抗体 / マウス |
Research Abstract |
本研究では、下垂体性症人症マウスミュ-タントと正常マウスとのキメラマウスを作製し、キメラ下垂体のキメリズムの解析から下垂体前葉細胞の細胞系譜を解析し、これを基盤にし、成長ホルモン産生細胞分化に於ける微小環境を解析する事を目的としている。 本年は、以下に述べるような実績を上げた。 1)Snell下垂体性小人マウス(dw)、成長ホルモン単独欠損littleマウス(lit)及び先天性甲状腺機能低下症マウス(hyt)を米国ジャクソン研究所より導入し、繁殖を続け、各系統ともにキメラ作製用動物群をほぼ確立した。 2)C3H【tautomer】BALB/cキメラを作製し、その下垂体前葉細胞の細胞系譜の解析に着手した。その為、先ず第一にマウス系統特異抗原に対する単抗体の作製を行ないC3H系統を特異的に認識する単抗体(この抗体はBALB/c,AKR,C57BLなどの近交系マウス細胞は認識しない)を産生するハイブリド-マ(17ー6,18ー15)の2細胞株を樹立し、次にそれを用いた免疫組織学的手法を確立した。その結果、キメラマウスを構成する多くの組織に於いてそのキメリズムを組織レベルで解析できた。他組織と同様に下垂体前葉、中葉、後葉でもまた、双方の系統の細胞が入り混ざっていた。現在、各前葉細胞の産生するホルモンに対する抗体を用いて細胞系譜を解析中である。 3)現在進行中であるものとして、1)で確立したマウスを用いて、正常マウス間でキメラマウス作製を試みている。
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