Research Abstract |
ラインにおける染色体数 各ライン1ー8個体について核板9ー24を調べた.その結果,NAG,OKI,NJ,BANは約80ー90%が2N=40であった.SRIはX染色体を欠失していた雌1を除き,全て2N=30であった. 常染色体の形態による分類 染色体数2N=40のライン間では差異は観察されす,メタ型が8,サブメタ型が2,サブアクロ型およびアクロ型が28であった.一方,SRIではメタ型が18,サブメタ型が2,サブアクロ型およびアクロ型が8,計2N=30であった.腕数は48で同数であった.両核型に共通して観察されるメタ型,サブメタ型をA群とした.A群の5対はメタ型4対をm1,m2,m3,m4,サブメタ型をsm1とした.これらの常染色体は他の常染色体から明確に判別できた.m1:長腕の動原体近位部および中央部分が濃く染色される.m2:短腕の動原体近位部が濃く染色される.m3:動原体が中心よりややずれている.m4:最も小さく,完全なメタ型である.sm1:長腕の末端部に二次狭窄が存在する.B群には小さな4対のサブアクロ型およびアクロ型染色体が含まれるが,これらは動原体部位が濃く染色された.残りの染色体をC群としたが,染色体数2N=40の核型では10対のサブアクロ型およびアクロ型染色体であり,2N=30の核型では大きなメタ型が5対であった. SRI(2N=30)とNJ(2N=40)との交雑群の核型 染色体数の異なるSRIとNJとの間でF_1,F_2,BC_1個体を得ることができた.F_1個体では2N=35であった.F_2個体では2N=33,34,35,37,38が分離して得られた.SRIへのバッククロス(BC_1)によって得られた個体には2N=35,37,38があった.F_1,F_2,BC_1で得られた個体をみてみると,SRI(2N=30)とNJ(2N=40)との間で共通するA群,B群の染色体が存在したが,C群に分類した染色体は数,形ともに異なっていた.常染色体の腕数は同じ48であった.
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