1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01580054
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
庄司 善哉 秋田大学, 教育学部, 教授 (10086639)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長野 宏子 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (40074984)
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Keywords | Enter.cloacae GAO / Wheat flour / Starter / Leavening Bacteria / βーgalactosidase / Hydrogen production / 老麺 |
Research Abstract |
小麦粉発酵性細菌のEnterobacter cloacae GAO(以下GAOと記す)はCO_2とH_2ガスを生じて小麦粉生地を膨化する。GOAの水素ガス生成条件を検討したところ、Gー培地(グルコ-ス含有基本培地)に窒素源では、Gー培地のアスパラギン単独にたいしてカザミノ酸を0.1%添加することによりガス量がGー培地より2.5倍となり、H_2/CO_2比は0.60となった。この条件下において炭素源をグルコ-スに加えてTCAサイクルの有機酸:クエン酸、αーケトグルタル酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、ピルビン酸をそれぞれ0.5,1.0,2.0%加えて水素ガスの生成量をみると、添加量が大きくなるにつれてガス量が減少したが、0.5%の場合総ガス量の多い順に記すとフマル酸、ピルビン酸、αーケトグルタル酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸となった。総ガス中の水素ガスの割合をみると、αーケトグルタル酸が85.1%、クエン酸82.1%コハク酸81.5%と高率であるが、ピルビン酸は46.5%と低くなった。 GAO菌のβーgalactosidaseの活性はONPGにより測定した。ラクト-スを含むブイヨン培地で培養した菌体を超音波破壊後、ストレプトマイシン処理、硫安塩析、セファクリルSー200,DEAEトヨパ-ル、アフィニテイクロマト、FPLCにより電気泳動的に単一なβーgalactosidase1,2を精製した。両酵素の分子量は約210,000で二量体であった。至適pHは7.2、至適温度は37℃、当電点は4.5であった。Mg,Zn,Mn,Co,Ni等の二価イオンによって活性化された。また、基質特異性は大腸菌とは明らかに異なった。アミノ酸分析の結果、既報のAerobacter cloacaeおよびE.coliに比べ本菌のβーgalactosidaseは、共にグリシン、セリンを多く含有していた。GAO株の染色体DNAをSau3AI部分消化し、得られたDNA断片をpBR322のBamH I部位に挿入し、E.coliDH5αを形質転換した。これらより本酵素の構造遺伝子をクロ-ン化した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] HIROKO NAGANO: "Characteristics of WheatーFlour Dough using Enterobacter cloacae GAO with and withoutーYeast" Journal of Food Science. 56. 106-108 (1991)
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[Publications] 長野 宏子: "リンゴ浸漬液より分離した発酵性細菌(Enterobacter cloacae GAO)の特徴" 日本家政学会誌.
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[Publications] HIROKO NAGANO: "Purification and Characterization of βーgalactosidase from Enterobacter cloacae GAO" Agricultural and Biological Chemistry.