1989 Fiscal Year Annual Research Report
環境ストレスへの適応と健康増進に関する栄養学的研究
Project/Area Number |
01580057
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
大塚 恵 お茶の水女子大学, 家政学部, 講師 (20175243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 恵美子 お茶の水女子大学, 家政学部, 助手 (80154524)
荒川 信彦 お茶の水女子大学, 家政学部, 教授 (40017223)
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Keywords | ビタミンC / ストレス / モルモット / アスコルビン酸 / カテコ-ルアミン |
Research Abstract |
実験I:ビタミンC合成能を持たないモルモットに飼育環境条件を変動させて物理的ストレスを与え組織中ビタミンCレベルがどのような影響を受けるかについての基礎実験を行った。[実験方法]ハ-トレイ系雄モルモットを用い予備飼育開始2日間は市販固形飼料を与えた後、本飼育終了まではビタミンC欠乏飼料により飼育した。また、予備飼育期間中のみ1日5mgのアスコルピル酸を経口投与した。本飼育の実験群はA変則高温多湿型、B常時高温多湿型、C変則低温型、D低温及び高温多湿繰返型の4群を設定し、5日間飼育を行った。[実験結果及び考察]モルモットを1日8-12時間を温度22-35℃(A群)または4-22℃(C群)の範囲で変化させ湿度は55-65%の条件下で飼育した場合には、組織中アスコルビン酸レベルの大きな変動は見られず、上記日内変動条件下ではアスコルビン酸の正常レベルを維持できるこがわかった。一方、常時高温多湿条件(B群)ではきわめて衰弱が激しく、摂食量の低下や成長の抑制がみられた。特に、35℃以上の高温及び湿度75%以上の条件では臓器中アスコルビン酸レベルが有意に低下することがわかった。 実験II:上記ビタミンCレベルの変動とストレス時に分泌されるホルモン、カテコ-ルアミンとの関連を調べるため高速液体クロマトグラフィ-によるカテコ-ルアミン分析方法の検討を行ない、ド-パミン、ノルエピネフリン、エピネフリン三者の分離定量法を確立した。さらに、尿中のカテコ-ルアミン測定のための尿処理方法を検討した。現在までのところストレスを負荷しなければビタミンC欠乏時でも尿中カテコ-ルアミン排泄量に大きな変動はないという基礎デ-タを得ている。
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