1990 Fiscal Year Annual Research Report
野菜食物繊維のカルシウムおよびビタミンB_1の吸収に及ぼす影響
Project/Area Number |
01580078
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Research Institution | Koriyama Women's University |
Principal Investigator |
斎藤 洋子 郡山女子大学, 家政学部, 教授 (10090648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
依田 敏行 郡山女子大学, 家政学部, 教授 (10124637)
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Keywords | ビタミンB_1の吸収 / 熱乾燥にんじん粉末 / 環状AMP量 / カルシウムの吸着性 |
Research Abstract |
1.試験食摂取前日に、アリナミン25mgを給与してビタミンB_1を飽和しておいた被験者(健康な女子6名)に、試験当日の朝、排尿後、熱乾燥にんじん粉末(経管栄養や成分栄養実施の際の下痢予防食品)10gをビタミンB_1(溶液として)2mgまたは豚肉80gと共に給与した。給与後5時間の尿を採取し、尿中ビタミンB_1量を高速液体クロマトグラフィ-で定量した。尿中ビタミンB_1量は、ビタミンB_1を溶液で投与した場合、にんじん粉末摂取により減少する、変わらない、また1名は増加するなど、一定した傾向は認められなかった。しかし豚肉で給与した場合には、にんじん粉末摂取により4名は増加し、2名は変化しなかった。この結果から、豚肉のようにビタミンB_1が組識内に含まれている場合には、にんじん粉末摂取によりビタミンB_1の吸収は促進されるように見られた。しかしビタミンB_1溶液では、にんじん粉末摂取によりビタミンB_1の吸収は阻害されることもあるように見られた。酵素重量法により測定した食物繊維量は47%であった。 2.カルシウム吸収に対する影響を調べるため、野菜繊維(アセトンで脱水、脱脂後、トリオブレンダ-で粉砕し調製する)入りクッキ-を作製し、これを被験者に5日間給与し、給与前および給与後2回、午後2時に採尿(2時間尿)、採血を行い、血液および尿中の環状AMP量を測定する。血液、尿は採取後、直ちにク-ルパイプ、断熱水槽を用いて冷却、-80℃フリ-ザ-に分析するまで保存する。 以上について、試料の分析および試験を継続して実施している。 3.にんじん、ほうれんそう、ごぼうより分離した繊維の生体外でのカルシウムの吸着性は、ほうれんそうが最も強く、pH5.4よりpH8.0においては弱い傾向にあった。
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Research Products
(1 results)