1989 Fiscal Year Annual Research Report
食物に由来した生体障害性を有するフリ-ラジカル,活性酵素の新しい計測法
Project/Area Number |
01580079
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Research Institution | Koriyama Women's University |
Principal Investigator |
依田 敏行 郡山女子大学, 家政学部, 教授 (10124637)
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Keywords | 活性酸素 / フリ-ラジカル / 食品 / 老化 / 発癌 |
Research Abstract |
本年度の研究は超微弱発光計測法により、われわれの摂取する食品や調理された食物の中にある極めて微量のフリ-ラジカルや活性酸素種の捕捉をし、その生体障害性との関連を追求するものである。そこで以下の段階を追った研究を行い、それに対する次記の成果を得た。 1.超微弱発光計測法による活性酸素及びフリ-ラジカル捕捉技術を改良、食品での計測に最も敵した計測条件を選定、至適計測法を開発した。 2.各種食品および調理食物につき超微弱発光の計測を行い、発光強度別の分類をし、発光レベルの高い食品群の選別をした。 3.その結果、高温の加熱処理をされた食肉や魚肉類に特別に高い発光が認められた。同様に加熱処理された炭水化物にも発光が認められたが、その程度は食肉類の場合に比べて低かった。 4.それらの発光源について検討を行ったところ、発光性物質は有機溶媒中に抽出可能で、比較的短寿命の発光特性を有することが判明した。 5.それらの発光には酸素の存在が必要で、発光強度はおおよそ酸素分圧に比例するものであった。 6.特殊な微弱発光スペクトル分析装置を用いて発光種の推定を行ったところ、発光に一重項酸素の関与が示唆された。その他に励起カルボニル基が発光に与っていることも推定された。 7.特異な発光阻害在による検討から、これらの発光のおおもとの食肉類の加熱変性により生ずるフリ-ラジカルの存在が判明した。 8.新開発の発光促進物質を用いた実験からも、発光に一重項酸素やス-パ-オキシドなどの活性酸素種の関与が強く示唆された。 9.これらの活性酸素種やフリ-ラジカル類の生体障害性との関連の詳細は今後の検討課題として残された。
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Research Products
(1 results)