1991 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の余暇活動に関する実誕的研究ー特に身体活動を中心としてー
Project/Area Number |
01580106
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
深澤 宏 秋田大学, 数育学部, 教授 (10006596)
|
Keywords | 高齢化社会 / 余暇 / 数量化II類 |
Research Abstract |
前年度までに得られた、先行研究の整理、質問紙法では正確に得られなかった地域の特性や活動についての資料収集を行い、得られたデ-タの集計、林の数量化II類による分析を行った結界次のような新しい知見を得た。 高齢者の余暇活動における身体活動の実施に働いている要因を調べるため、過去1年間のスポ-ツ実施者と非実施者を弁別していると考えられる説明変数をレンジの高い順に考察し次の結果を得た。 1.体力や、健康・生活の満足度が最も強く働いていること。2.余暇活動尺度が高いほど身体活動も積極的であること。3.女性より、男性の方が余暇活動での身体活動は、活発である。高齢者のスポ-ツ種目がゲ-トボ-ルに限られていることと、高齢者の身体活動には、心身両面の健康・体力や余暇活動の活発さや性差が影響していることから、今後の高齢者の豊かな身体活動のためには、若い時期からの多種目のスポ-ツへの参与とスポ-ツを楽しめるだけの体力維持が必要と考えられる。 さらに余暇活動尺度(余暇活発度)に影響していると考えられる12の因子についてのカテゴリ-・スカア-の順位、上位5因子は次ぎのようになった。 1.現在の生活満足度 2.50歳台の職業 3.学歴 4.余暇是認尺度 5.1年間のスポ-ツ経験 (判別的中率=68.3%、相関比=0.4038) 身体活動、余暇活動の両方に共通している因子として、生活満足度があげられることから、高齢者の余暇は、日常生活の経済的、社会的ゆとりが必須条件であることが裏付けられた。
|
-
[Publications] 深澤 宏: "高齢者の余暇活動に関する実証的研究ー特に身体活動を中心としてー" 秋田大学教育学部研究紀要(教育科学). 第43集. 15-26 (1992)
-
[Publications] 深澤 宏: "「高齢者の余暇活動に関する実証的研究Iー特に身体活動を中心にー」" 日本体育学会大会号. 第42. 136-136 (1991)
-
[Publications] 深澤 宏: "「高齢者の余暇参与に及ぼす要因に関する実証的研究」" 日本社会学会大会報告集. 第64. 212-213 (1991)