1990 Fiscal Year Annual Research Report
グリコ-ゲン・ロ-ディング効果にもたらす高脂肪食と高炭水化物食の食歴の影響
Project/Area Number |
01580111
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
斉藤 愼一 筑波大学, 体育科学系, 講師 (80114081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 正成 筑波大学, 体育科学系, 教授 (90015842)
田崎 洋佑 筑波大学, 体育科学系, 助教授 (30114101)
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Keywords | 高脂肪食 / 高炭水化物食 / グリコ-ゲン・ロ-ディング / グリコ-ゲン再補充 / 持久性トレ-ニング / ラット |
Research Abstract |
実験(1):市販のSpragueーDawley系の雌雄ラットを購入し、高脂肪食(脂肪/炭水化物/たん白質=40/35/25%カロリ-)か高炭水化物食(5/70/25)で飼育し、それらを交配して得られた仔ラット(F)を親ラットと同じように飼育・交配してF2ラットを得た。このラットを1日2食制で飼育し、この間各群半数のラットに遊泳トレ-ニングを3週間負荷した。残りのラットはトレ-ニングをしなかった。実験最終日には1800ー1830hに給餌し、その2時間後にすべてのラットを屠殺した。肝と筋のグリコ-ゲン含量と筋グリコ-ゲン合成酵素活性を測定した。結果は、高炭水化物食を摂取した群で肝と骨格筋赤筋部および心筋のグリコ-ゲン含量がトレ-ニングにより高くなり、筋グリコ-ゲン合成酵素活性も高くなった。しかし、高脂肪食群ではこのようなトレ-ニングの影響は見られなかった。実験(2):実験1とほぼ同様に飼育して得たF4雄ラットを用いて、(1)高脂肪食から高炭水化物食に切り替えるグリコ-ゲン・ロ-ディングを3日間にした時の肝と筋のグリコ-ゲン含量の変化を食餌を切り替えないラットと比較した。(2)また、このようにして飼育したラットに疲労困憊に至る持久性運動を負荷し、その直後にグルコ-ス+クエン酸を投与し、さらに運動から2時間後に高炭水化物食を摂取させた場合の肝と筋のグリコ-ゲン回復速度を食餌を切り替えないラットと比較した。結果は、(1)筋グリコ-ゲン含量は高脂肪食から高炭水化物食に切り替えた群では、1日目には高炭水化物食を摂取し続けた群と同じレベルになり、次ぎの2日間で約10ー20%増加した。(2)運動直後のグルコ-ス+クエン酸投与による筋グリコ-ゲン回復速度は、高脂肪食を摂取し続けた群に比べて高脂肪食から高炭水化物食に切り替えた群と高炭水化物食を摂取し続けた群で有意に高かった。しかし、高炭水化物食摂取4時間後の筋グリコ-ゲン回復速度はいずれの群も同じであった。
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