1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01580155
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
藤井 敏弘 信州大学, 繊維学部, 助教授 (50126702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 慶之 信州大学, 繊維学部, 教授 (10021148)
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Keywords | 平滑筋 / カルシウムイオン / カルデスモン / カルシウム結合タンパク質 / カルモデュリン / S100 / アクチン結合タンパク質 |
Research Abstract |
細胞骨格タンパク質を中心とした本研究テ-マは直接的に関係する2つの主な発見、さらに本研究で用いた試料、技法などから波及したいくつかの成果が得られた。 1.筋収縮の引き金となるCa^<2+>シグナルは平滑筋においてはミオシン軽鎖キナ-ゼ(MLCK)/ミシオン系とカルデスモン(CDM)/アクチン系の2つの経路に分かれて伝達される。両者の系はいずれもカルモジュリン(CaM)により媒介されるため、収縮やそれに伴う各種の生理現象が両方あるいはいずれかの系で働いているのか不明であった。そこで本研究ではCaMと同じファミリ-のCa^<2+>-結合タンパク質であるS100を用いたところ、S100がMLCK活性には影響を与えないがCDM)/アクチン系には、CaMと基本的に同じ作用を示すことを見いだした。その諸性質、薬物感受性を調べ、in vitroにおいて2つの系を区別する方法の確立とCaM以外のCa^<2+>-結合タンパク質の関与を示唆し、J.Biochem('90)に発表した。 2.平滑筋にはまだ未知な収縮制御因子が存在する可能性が高いため新しい因子の探索を行った。この結果、アクチン/CaM/トロポミオシンの3者と結合する分子量33000のタンパク質を見つけP33と名付けた。P33のアクチンとトロポミオシン間の結合はCaMによりCa^<2+>濃度に依存的調節された。現在さらに詳しい性質を検討するとともに今までの成果を論文にまとめている。 3.上記の研究で使用した試料、技法を応用して、イカ網膜から光反応と関連するものと思われるアクチン/CaM結合タンパク質を4種分離しFEBS Lett.('89)に報告した。また肝臓から膜結合型のCa^<2+->結合タンパク質の分離と性質、脳から微小管付髄タンパク質の新しい分離法の開発などに及んでいる。今後、分子生物学、細胞生物学などの手法も取り入れ発展させていく予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Toshihiro FUJII: "Calcium-dependent Contror of Caldesmon-Actin Interaction by S100 Protein" J.Biochem.(Tokyo). 107. 133-137 (1990)
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[Publications] Haruo ASAI: "Purification and Characterization of Ca^<2+>/Calmodulin-Dependent Actin-Binding Proteins from Squid Retina" FEBS Lett.247. 377-380 (1989)
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[Publications] Toshihiro FUJII: "Purification and Characterization of an Actin-、Calmodulin-and Tropomyosin-Binding Protein from Chicken Gizzard Smooth Muscle"
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[Publications] Toshihiro FUJII: "Structural and Functional Characterization of Calelectrins from Bovine Liver"
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[Publications] Toshihiro FUJII: "Selective Purification of Microtubule-Associated Proteins 1 and 2 from Rat Brain Using Poly(L-aspartic acid)" Analytical Biochem.184. 268-273 (1990)
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[Publications] 藤井敏弘: "ポリ-L-アスパラギン酸を利用した微小管付随タンパク質の新しい分離・精製法" 生体の科学.