1989 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト新アミラ-ゼ遺伝子の酵母による発現産物の基質特異性に関する研究
Project/Area Number |
01580159
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大道 薫 大阪大学, 理学部, 助手 (90028259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 謙一 大阪大学, 細胞工学センター, 教授 (20037394)
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Keywords | アミラ-ゼ / ヒト / 基質特異性 / 非唾液非すい臓アミラ-ゼ / 分別定量 / ヒト遺伝子 / アミラ-ゼ遺伝子 / 酵母 |
Research Abstract |
ヒトには生合成の場所の異なる唾液およびすい臓型の二種のαーアミラ-ゼが存在すると考えられていた。ところが最近これらの何れでもない非唾液非すい臓αーアミラ-ゼ遺伝子の構造が松原らによって明らかにされさらにその遺伝子が酵母で発現し、酵素タンパク質として分泌されることが示された。しかしこのaーアミラ-ゼ(yHXA)に特異的な単クロ-ン抗体やαーアミラ-ゼインヒビタ-はなく、このαーアミラ-ゼ遺伝子が通常ヒトで発現しているかどうか現在不明である。このことを明らかにするためにこのαーアミラ-ゼと酵母で同様に産生されたホト唾液αーアミラ-ゼ(yHSA)とすい臓αーアミラ-ゼ(yHPA)の三種類の酵素のマルトペンタオ-スの誘導体の合成基質MG5φ(MGーGーGーGーGーφ.MG:6ーアミノー6ーデオキシ-Dーグルコ-ス残基、グルクロン酸残基、あるいは6ーデオキシー6ーヨ-ドーDーグルコ-ス残基;G:グルコ-ス残基:φフェニル基;ー:αー1.4ー配糖体結合)およびFG5P(FGーGーGーGーGーP、FG:6ーデオキシ-6ー[(2ーピリジル)アミノ]ーDーグルコ-ス残基: P:pーニトロフェニル残基)に対する作用を調べ、基質特異性の相違によりyHXAを識別する方法を検討した。 MG5φおよびFG5Pをそれぞれの酵素で消化し、各消化物を高速液体クロマトグラフィ-で分析し、反応生成物の量および生成比を求めた。MG5φはMGーGとGーGーφaruiはMGーGーGとGーφに水解され、またFG5PはFGーGーGとGーGーPあるいはFGーGーGーGとGーPに水解された。生成物の生成比が三種類の酵素で最も異なっている基質はFG5Pであった。このFG5Pに対する作用様式の相違を利用してヒト非唾液非すい臓αーアミラ-ゼの発現を分光光度計により検出する方法を提示した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kaoru Omichi: "Actions of three human αーanylases expressed in yeast on modified substrates and the amino acid residues causing their different actions" Journal of Biochemistry. 106. 646-650 (1989)
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[Publications] Kaoru Cmichi: "Differentiation of human nonーsalivary,nonーpancreatic αーamyLase from salivary and pancreatic αーamylases by use of FG5P" Journal of Biochemistry. 107. (1990)