1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01580202
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Research Institution | Fujita-Health University |
Principal Investigator |
伊藤 正樹 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 講師 (50116779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 久光 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 助教授 (80101658)
高木 康敬 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 教授 (50037313)
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Keywords | ウリカ-ゼ / 尿酸 / 遺伝子構造 / 分子進化 |
Research Abstract |
本研究課題に関する世界的競争を考慮して、本年度はウリカ-ゼが発現しているラットの遺伝子構造を明らかにすることが必須であると判断し.以下の事を実施した。ラット遺伝子分離のためには、我々が概に分離したラット肝ウリカ-ゼcDNAをプロ-ブにして、三つのライブラリ-よりスクリ-ニングを行ない5つのクロ-ンを分離した。その結果、ラットウリカ-ゼ遺伝子は8エクソンから構成され、全長40kbに及ぶことが明らかとなった。更にサザン法による解析により、ラットウリカ-ゼ遺伝子は単一遺伝子であることが示唆され、各生物種のウリカ-ゼ遺伝子の進化を考慮するうえで興味深い。エクソン-イントロンの境界領域はGT/AGル-ルに従っており、第8エクソンには、ポリA付加シグナル(AATAAA)の下流25塩基に3'側のスプライシングシグナル(AGTGTTTT)が存在していた。遺伝子構造が概に知られているマメウリカ-ゼについても8エクソンで構成されているが、スプライシング部位はラット遺伝子の部位と異なっていることが明らかとなった。転写開始点はプライマ-伸長法とSIーマッピング法により決定し.翻訳開始メチオニンコドンの上流55塩基であることが明らかとなった。更に、転写開始点の上流200塩基までの領域に、TATA配列、CAAT配列及びダイレクトリピ-トで囲まれたパリンドロ-ム配列が見られた。これらの典型的なプロモ-タ-構造がウリカ-ゼの肝臓特異的発現に関与している可能性がある。CATアッセイにより、この上流領域の役割を知るための準備として、現在、ベクタ-にサブクロ-ンしている。
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[Publications] 伊藤 正樹: "Sequence analysis of rat liver uricaseーcDNA and the possible presence of the homologous cDNA sequence in chicken" Purine and Pyrimidine Metabolism in Man,eds.Mikanagi,K.et al(Plenum,New York). 6. 507-510 (1989)