1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01580226
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森山 裕丈 京都大学, 工学部, 助教授 (90127150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 紘二 京都大学, 工学部, 教務職員
森谷 公一 京都大学, 工学部, 教務職員 (50111943)
伊藤 靖彦 京都大学, 工学部, 教授 (20026066)
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Keywords | 白金族元素 / 不溶解残渣 / 高温化学 / 乾式法 / 回収 / アクチニド元素 |
Research Abstract |
原子力は将来のエネルギ-としてかけがえの無いものであり、その有効利用を図ることは資源の少ないわが国にとってきわめて重要な課題である。このような観点から、使用済燃料中に生成する白金族元素を回収する技術の開発などが期待されている。本研究は、溶融塩や液体金属を用いる高温化学法を白金族元素の回収技術に適用せんとするものである。前年度に引き続き、本年度は以下の成果を得た。 1.代表的なシステムの性能を比較検討するために、原子炉で照射したウランを用い、Zn、Cd、Pb、Biのいずれかの液体金属とLiClーKCl系溶融塩からなるシステムにおいて分配平衡の実測を進めた。その結果、白金族元素の回収率は液体カドミウムへの各元素の溶解度に大きく依存することが明きらかとなった。除染係数については、問題とされているアクチニド元素が溶解度の影響で液体カドミウムに抽出されにくいので、高い値が期待できるようである。 2.白金族元素の溶解度が重要であることが示唆されたので、非放射性の模擬不溶解残渣を用い、種々の液体金属(Zn、Sn、Pb、Biなど)への溶解挙動をSEM/EPMA法によって調査した。その結果、ZnおよびSnの場合は不溶解残渣の大部分が分解あるいは溶解している様子が認められた。これに反して、PbおよびBiの場合には明きらかな変化は観察されなかった。以上の結果は、前年度までに検討した熱力学モデルによる予測と良く一致するものである。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] H.Moriyama et al.: "Thermodynamic Considerations of Nuclear Pyrochemical Processing" Extended Abstracts of 40th International Society of Electrochemistry Meeting. 1. 55-56 (1989)
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[Publications] H.Moriyama et al.: "Pyrochemical Partitioning of Actinides and Fission Products in a Molten Chloride/Liquid Cadmium System" Proc.of 7th International Symposium on Molten Salts. 683-693 (1990)
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[Publications] H.Moriyama et al.: "Equilibrium Distributions of Actinides and Fission Products in Pyrochemical Separation Systems,(I) Themodynamic Model" J.Nucl.Sci.Technol.27. 827-834 (1990)
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[Publications] H.Moriyama et al.: "Equilibrium Distributions of Actinides and Fission Products in Pyrochemical Separation Systems,(II) LiClーKCl/Cd System" J.Nucl.Sci.Technol.27. 937-943 (1990)
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[Publications] H.Moriyama et al.: "Pyrochemical Recovery of Fission Product Noble Metals" Proc.of 3rd International Conference on Nuclear Fuel Reprocessing and Waste Management. (1991)