1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01580228
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
飯田 敏行 大阪大学, 工学部, 助手 (60115988)
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Keywords | 耐放射線性光ファイバ / 放射線応答 / 伝送損失増加係数 / 回復速度係数 / 純粋石英コア光ファイバ / 線質依存性 / 放射線ハ-ドニング効果 / フォトブリ-チング効果 |
Research Abstract |
光ファイバの放射線応答は、放射線照射によって生じる多くの着色中心や構造欠陥の生成と回復の差によって決まり非常に複雑である。現在種類の異なる光ファイバについて多くの放射線応答デ-タを得、光吸収効果が通常の欠陥とは異なる前段階欠陥を仮定した応答モデルで測定デ-タを解析している。これまでの結果を簡単にまとめると、光ファイバ中に生じる光吸収中心を1種類の欠陥系列で近似すれば、純粋石英コア光ファイバの場合は、主要パラメ-タを、伝送損失増加係数:10^<-5>dB/Km/rad,回復速度係数10^<-4>/sec,Geなどの金属をコアにド-プしたド-プコア光ファイバの場合は、損失増加係数:10^<-4>〜10^<-3>dB/Km/rad、回復速度係数:10^<-6>〜10^<-5>/secとし、そしてこれらのパラメ-タを放射線の線量率及び集積線量(放射線ハ-ドニング効果;欠陥生成の飽和)、環境温度(回復速度の促進)、光パワ-レベル(フォトブリ-チング効果;回復効果の促進)で補正することによって放射線応答のかなりの部分を表現できることがわかってきている。現在さらに光吸収中心の種類を増やし光ファイバの放射線応答の再現精度を上げる工夫を行なっている。また、放射照射実験は高速中性子(14MeV),γ線(^<60>Co)、電子線(20MeV)の3種類の放射線で行なっているが、光ファイバの応答特性に線質の違いによる影響は特にみとめられず、光ファイバの放射線応答は吸収線量(rod)で十分評価できると考えられる。
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Research Products
(1 results)