1990 Fiscal Year Annual Research Report
化学教材の色彩表示の基準(標準化)プログラムの開発
Project/Area Number |
01580272
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
吉田 俊久 埼玉大学, 教育学部, 教授 (90016395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 一星 埼玉大学, 工学部, 助教授 (90008871)
松田 常雄 埼玉大学, 工学部, 教授 (40008826)
時田 澄男 埼玉大学, 工学部, 助教授 (20008866)
芦田 実 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (30125166)
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Keywords | 化学教材 / 化学物質 / 色彩表示 / マイコン / CAI / 酸・塩基指示薬 / 定性分析 / 無機イオン |
Research Abstract |
本研究代表者は教員養成学部に所属するが、教員養成学部は本来、文系学部であり学生も広域の専門を学ばねばならない。それゆえ化学の学習も表面的にならざるをえない。しかし教員養成においてはどのようなレベルであろうとも講義、演習、実験という一連の形で化学を与えねばならない。化学は実験を実体験してはじめてその本来の学習が身に付く。我々も出来るだけ多くの実験教育をCAIを利用してでも与えねばならない。CAI教育での化学教材の色彩の基準作成を意図する研究を探したが見あたらなかった。そこで、本研究はCAI教育における化学教材の真の色をいかに表現するかを目的にした。 (1)基本プログラム「化学物質の真の色の表示(化学PC研究報、11(2),75(1989))」について、アナログCRTとBASIC言語を用いて4096色中から最も真実に近い色を簡単に選び出すことの出来るプログラムを作成し色彩表現を容易にした。 (2)この基本プログラムを用いて「無機定性分析実験における溶液、沈澱の色の再現(化学PC研究会報、12(1),11(1990))」を、 (3)また、化学基礎実験として中和反応における指示薬の変色について「酸・塩基指示薬の呈色〈無機定量分析実験〉をマイコンCRT画面上へ再現(化学と教育、38(3),338(1990))」することができた。 以上から、我々の研究は教育の現場、特に教員養成学部、化学教育系での実験教育の現場で容易な簡便な化学教材の色彩表示の方法として、化学実験指導上の観点から本研究目的を達成できたと考えられる。本化学教材は埼玉大学教育学部における化学実験において実験開始前に学生にみせることで実験指導の効率向上に寄与出来ていることを、さらに学生からも好評的に受け入れられているという評価を得ていることをも報告しておく。以上が平成元年度、二年度科学研究費補助金(一般研究C)の研究成果である。
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[Publications] 芦田 実、吉田 俊久: "酸・塩基指示薬の呈色のマイコン、CRT上への再現" 化学と教育. 38(3). 338-339 (1990)
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[Publications] 芦田 実、吉田 俊久: "無機定性分析における沈澱の色のマイコンによる再現" 化学PC研究会報. 12(1). 11-32 (1990)
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[Publications] 芦田 実、吉田 俊久: "化学物質の真の色の表示" 化学PC研究会報. 11(2). 75-82 (1989)
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[Publications] 吉田 俊久: "小、中学校教員養成における化学教育の紹介" 日化協月報(日本化学工業協会). 42(6). 32-35 (1989)
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[Publications] Toshihisa Yoshida & M.Ashida: "Display for Real Color of Chemical Sulstances." The 1989 International Chemical Congress of Pasific Basiu Societies.Honolulu,USA. INFO. 113 (1989)
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[Publications] 吉田 俊久、下沢 隆: "化学の安全教育と標識" 化学と教育. 34(6). 516-517 (1986)