1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01601019
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
片岡 順 名古屋大学, 農学部, 教授 (20023385)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 晴行 九州大学, 工学部, 助教授 (70117216)
諏訪 浩 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00093253)
沢田 豊明 京都大学, 防災研究所, 助教授 (60027258)
水原 邦夫 京都府立大学, 農学部, 助教授 (90026401)
高橋 保 京都大学, 防災研究所, 教授 (40027230)
|
Keywords | 土石流発生場の条件 / 土石流の発生過程 / 土石流発生時刻の予測 / 土石流の発生規模 / 土石流の流下過程における変化 / 土石流ピーク流量 / 合流点における土石流の変形 / 土石流と流木 |
Research Abstract |
前年度に引続き、試験地の観測班、実験班、資料解析班は研究を進めたが、今年度は最終年であり研究のとりまとめ方向での検討を進めた。その柱としては、(1)発生場の条件、(2)発生過程、(3)発生時刻の予測、(4)発生規模、(5)流下過程における変化とした。各研究班はこれ等の項目について研究を整理し、さらに補充する研究を進めた。 (1)については地質地形からの判定が主となるため資料解析班が過去の災害側から解析をおこなった。 (2)については試験地の降雨と出水そして土石流の発生を関連づけること、実験班は天然ダムの決壊による土石流発生機構を解明した。 (3)については試験地の渓流では表面流の発生と土石流発生との間の相間から検討し、実験班は土石流発生モデルを提案した。資料解析班は過去の災害についての事例解析をおこなった。 (4)については試験地の観測データーから土石流の総流出土砂量と土石流ピーク流量との関係を求め、実験班では渓床堆積物の中へ流入する流水が泥水であると発生する土石流の規模が異なることについて検討した。資料解析班は流木が土石流の規模に影響を与えることから、過去の災害例を解析し、流木の予測式を提案した。 (5)については試験地では異なる観測地点での土石流ハイドログラフを比較して、流下による土石流ハイドログラフの変形を検討した。実験班は支流で発生した土石流が本流に突入するときの変化について実験をおこない解明した。さらに土石流が砂防ダムに流入したときの形態について実験をおこない解析した。資料解析班は災害跡の渓床の変化から土石流ハイドログラフを再現して検討をおこなった。
|
-
[Publications] 高橋保: "合流部における土石流の挙動と変形" 京都大学防災研究所年報. 32ーB2. 709-732 (1989)
-
[Publications] 高橋保: "小流域から豪雨時土砂流出の予測" 京都大学防災研究所年報. 32ーB2. 689-707 (1989)
-
[Publications] 沢田豊明: "山地流域における出水と土砂流出(18)" 京都大学防災研究所年報. 32ーB2. 471-485 (1989)
-
[Publications] 諏訪浩: "土石流先端の大岩塊の集中機構" 京都大学防災研究所年報. 31ーB1. 139-152 (1988)
-
[Publications] 諏訪浩: "Focusing Mechanism of Longe Boulders to a Debris Front" Trans.Japanese Geomorphdogical Union. 9(3). 151-178 (1988)
-
[Publications] 片岡順: "谷密度の発達と土石流危険地"