1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01603008
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
棚沢 一郎 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (30013105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻野 文丸 京都大学, 工学部, 教授 (50026069)
相原 利雄 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (90006172)
越後 亮三 東京大学, 工学部, 教授 (70037737)
広安 博之 広島大学, 工学部, 教授 (40034326)
平野 敏右 東京大学, 工学部, 教授 (70007615)
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Keywords | 熱エネルギー有効利用 / 高効率熱伝達 / 高効率燃焼 / 伝熱促進 / 高温ガス |
Research Abstract |
分担課題ごとに記す。1.高強度乱流伝ば火炎の性質を静電探針を用いて調べ、前年度までの研究で明らかにした火炎の乱れによって火炎の反応帯が増加していることを確認した。また、高出力のレーザ光散乱から、レーザ光に沿っての気体の温度分布を求めた。2.超臨界雰囲気中でのノルマルドデカン液滴の蒸発と燃焼過程を、高圧容器中の高温壁面上で観察した結果、雰囲気の種類による蒸発寿命時間の違いや、燃焼終了時間の圧力依存性の壁面温度による変化が明らかになった。3.多孔性ふく射変換体を反応装置に応用した場合の1次元モデル伝熱解析と実験を行い、メタンー水蒸気から水素を得る改質反応に関し、両者はよい一致を示した。また燃料電池用改質器としても高い性能が期待できる。4.高温回流風洞を建設し、1500Kまでの流動層実験を行った。中低温域では、ガス入口温度で定義した熱伝達率で統一的に記述することができた。高温域では粒子の付着・凝集現象が見られ、流動化と伝熱が劣化した。5.液滴の蒸発およびプール沸騰伝熱に対して、電場の印加が熱伝達率の増大にきわめて有効であること、またその原因は電場によって気液界面の不安定が促進されて気固接触の頻度が増すことによることを確認した。6.与熱流体が水蒸気の場合の直接接触式熱交換器として気泡塔を用い、水蒸気泡とヘプタン液との間の伝熱実験を行った。その結果、気泡内の水蒸気が拡散により移動し、界面で凝縮する現象が、全体の伝熱現象に対し支配的であることがわかった。7.混合媒体の垂直管内上昇流におけるドライアウトの発生条件およびポストドライアウト域の伝熱特性を明らかにした。またサブクール液単相域、核沸騰域、および二相強制対流域の伝熱特性を予測する熱伝達整理式を得た。
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Research Products
(23 results)
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[Publications] Tsuruda,T.: "Local Flame Front Disturbance Development under Acceleration" Combustion and Flame.
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[Publications] Hiroyasu,H.: "Fuel Spray Trajectory and Dispersion in a Diesel Combustion Chamber" SAE Paper. No.890462. 71-88 (1989)
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[Publications] 田端道彦: "蒸発過程にあるディーゼル噴霧の平均粒径(第1報,高温高圧下での平均粒径の計測法)" 日本機械学会論文集(B編). 56. 206-213 (1989)
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[Publications] 田端道彦: "蒸発過程にあるディーゼル噴霧の平均粒径(第2報,高温高圧下での粒径測定結果)" 日本機械学会論文集(B編). 56. 214-220 (1989)
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[Publications] 西田恵哉: "画像解析による噴霧内燃料濃度の測定法" 日本機械学会第67期全国大会講演概要集. 890ー50. 279-280 (1989)
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[Publications] 吉澤善男: "多孔性固体ふく射変換体を用いた水蒸気改質反応装置の非定常特性の解析" 日本機械学会論文集. 55ー514. 1713-1718 (1989)
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[Publications] 谷川明: "ふく射変換体による反応熱の効果的変換に関する研究" 第26回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 11. 508-510 (1989)
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[Publications] Aihara,T.: "Frost Formation and Defrosting of Tubes-Array Evaporator in a Fluidized Bed and an impinging Jet" Experimental Heat and Fluid Science. 2. 65-71 (1989)
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[Publications] 円山重直: "低圧損形流動層を応用したヒートポンプ用空冷裸管凝縮器の開発" 空気調和,衛生工学会論文集. 40. 57-63 (1989)
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[Publications] 相原利雄: "流動層を用いた太陽光高温ガス加熱装置に関する研究" 東北大学高速力学研究所報告. 61. 29-46 (1989)
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[Publications] 相原利雄: "超高温熱放射線発生装置の構造と性能測定" 東北大学高速力学研究所報告. 61. 81-101 (1989)
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[Publications] 円山重直: "極浅層流動層熱交換器の高温限界と伝熱特性" 第27回日本伝熱シンポジウム講演論文.
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[Publications] 荻野文丸: "気泡塔による水蒸気と炭化水素の直接接触伝熱" 化学工学会第22回秋季大会研究発表講演要旨集. 681 (1989)
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[Publications] 荻野文丸: "成層した相互不溶解性2液体間の沸騰熱伝達" 化学工学協会第54年会研究発表講演要旨集. 289 (1989)
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[Publications] 荻野文丸: "気泡塔による気泡側伝熱係数" 第27回日本伝熱シンポジウム. (1990)
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[Publications] 藤田恭伸: "二成分混合媒体のプール核沸騰熱伝達(第1報)" 第26回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 454-456 (1989)
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[Publications] 藤田恭伸: "二成分混合媒体のプール核沸騰熱伝達(第2報,伝熱面粗さの影響)" 第27回日本伝熱シンポジウム. (1990)
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[Publications] 藤田恭伸: "二成分混合媒体の垂直管内強制対流沸騰熱伝達(第2報,高クオリティ域の実験結果と熱伝達の整理)" 第27回日本伝熱シンポジウム. (1990)
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[Publications] 上村光宏: "EHD効果を用いた液滴の蒸発促進" 第26回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 2. 463-465 (1989)
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[Publications] 高野清: "EHD効果を用いたプール沸騰熱伝達の促進" 第26回日本伝熱シンポジウム講演論文集. 1. 262-264 (1989)
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[Publications] K.Takano: "Enhancement of Forced-Convection Heat Transfer Using Turbulence Promoters with Clearance from the Heat-Transfer Surface" Heat Tansfer Japanese Research. 17ー6. 11-20 (1989)
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[Publications] 棚沢一郎: "日本における最近の凝縮研究の進展" 日本機械学会論文集B編. 55. 2111-2119 (1989)
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[Publications] Tsuruda,T.and Hirano,T.: "Joint International Conference Australia/New Zealand and Japanese Sections" The Combustion Institute, P151-153 (1989)