1989 Fiscal Year Annual Research Report
高負荷燃焼における乱流および個体壁の効果に関する化学動力学的研究
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01603525
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
福谷 征史郎 京都大学, 工学部, 助教授 (40026208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 昇 京都大学, 工学部, 講師 (10026221)
神野 博 京都大学, 工学部, 教授 (40025846)
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Keywords | 乱流予混合火災 / メタン火災 / 素反応速度論 / シュリ-レン法 / 火災乱れ |
Research Abstract |
燃焼過程あるいは伝熱過程の効率を上げるための有効な燃焼方法や伝熱方法を化学動力学的な立場から検討することを目的に研究を行い、以下のような成果を得た。 1.火災中の3点で同時にシュリ-レン像の光強度の時間変化を測定することによって、火災乱れの移動速度と方向を実験的に評価する方法を用いて、メタン-空気予混合火災中に生じた火災乱れを測定した。得られた結果は、(1)火災面付近で乱れは非常に激しくなるが、ほぼ一様乱れと見なすことができる。火災面付近では高い周波数成分をもつ乱れが増える。(2)火災乱れはこの領域内で成長し、その後既燃領域にはいると減衰する。 2.火災の支配方程式を直接数値的に解くことによって、メタン-空気乱流予混合火災のシミュレ-ションを行った。これらの方程式中の化学反応の項には15種類の化学種とそれらの間に生じる37組の素反応を組み込んだ。その結果、バ-ナ直上のフレ-ムホ-ルダ-に保炎された火災について次のような結果を得た。(1)流速分布と燃焼反応の生じている領域の間には相関がある。得られた流速分布は、火災内に大きな乱れが存在していることを示しており、特に保災器の後流側にはその傾向が強い。(2)十分発達した火災部分では、温度や各化学種濃度の分布に乱れがあるものの、層流火災の場合と同様に非常に薄い火災面が存在していると考えることができる。また冷却個体壁面に衝突する火災について得られた結果は、(1)混合気はその一部分は中心軸に沿って個体面まで上がり、ここから個体壁面に沿って外側に流れる流れと、もっと低い位置から外側に流れ始めて、主反応帯で膨張したガスによって下側に押されながら、この主反応帯を取り巻くように流れる流れとに分かれる。(2)火災温度はホ-ルダ-に保持された火災に比べてやや低めである。
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Research Products
(1 results)