1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01604544
|
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
今井 清和 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60115102)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野坂 芳雄 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (30134969)
藤井 信行 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (50011119)
三山 創 長岡技術科学大学, 名誉教授 (10115123)
手塚 育志 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (80155457)
塩見 友雄 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (10134967)
|
Keywords | 蛋白分離膜 / グラフト共重合体 / ポリウレタン / ポリアクリロニトリル / 限外濾過膜 / 荷電膜 |
Research Abstract |
本研究では、生体腎の糸球体基底膜をモデルとして効率の良い蛋白分離システムを構築することをめざし、荷電グラフト鎖を有する構造明確な高分子膜素材を合成し、併せて多相高分子表面および界面における環境応答挙動について分子レベルでの検討を行った。 1.グラフト型多相膜を用いるモデル界面の構築と蛋白分離への応用 膜材料として好適な素材である親水性(ポリビニルアルコ-ル)、および疎水性(ポリウレタン)高分子を幹成分とし、一方グラフト成分として(i)極めてフレキシブルかつ疎水性のポリシロキサン、(ii)体温付近に融点を示すポリTHF、および(iii)正荷電を持つポリモ-ブチルアジリジン鎖を持つグラフト型多相高分子を合成した。ここでグラフト鎖長はリビング重合法を利用したマクロモノマ-法により厳密に制御可能である。こうして得られたグラフト共重合体膜は、キャスト法による製膜によって低表面エネルギ-成分の表面濃縮層を形成することが認められ、この厚さのコントロ-ルが可能となった。さらにこれらグラフト共重合体膜を水中に浸漬し、空気泡に対する接触角を追跡することによって多相膜表面が著しい環境応答を示すことを認めた。 2.ポリアクリロニトリル系荷電型限外濾過膜の合成と評価 臭素化ポリアクリロニトリルに光グラフト重合することにより、四級アミノ基を側鎖に有する正荷電型およびスルホン酸基を有する負荷電型グラフト修飾ポリアクリロニトリルを合成した。これらを用い多孔構造を有する限外濾過膜を作成し、血漿蛋白であるアルブミンおよびαーグロブリンの透過実験を行った。さらに膜の分画特性と荷電の効果について検討するためデキストランスルフェ-トを用いて透通実験を行った。この結果、透過高分子の荷電の影響が透過速度に明瞭に反映し、蛋白吸着等の課題を克服すれば実用に耐える蛋白分離膜となると期待される。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] H.Kazama: "synthesis of Prlyurethane-Based Graft Copolymers Having Uniform Size Polyether and Polyamine Segments" Polymer.
-
[Publications] Y.Tezuka: "Environmentally Induced Macromolecular Rearrangement on the Surface of Polyurethane-Polysiloxane Block copolymers" J.chem.soc.,Faraday Trans.,.