1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01625018
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
湯川 武 慶應義塾大学, 商学部, 教授 (80051663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀川 徹 京都外国語大学, 外国語学部, 助教授 (60108967)
加藤 博 東洋大学, 文学部, 助教授 (10134636)
栗生沢 猛夫 北海道大学, 文学部, 助教授 (40111190)
江上 能義 琉球大学, 法文学部, 教授 (10117567)
木村 修三 神戸大学, 法学部, 教授 (50153193)
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Keywords | イスラーム / 都市 / 国家 / 権力構造 / ネットワーク / 街区 / 都市住民 / エルサレム |
Research Abstract |
平成元年度における当研究班の活動の概要は以下のとおりである。 (1)「権力と都市」という当班の研究課題と、「比較」という本重点領域研究の方法論とを組み合わせるとどのような研究が可能かという問題意識を持ちつつ研究会の年間プログラムを組んだ。 この線に沿って、次の二つの研究会を開催した。 6月には「中東とロシアの都市」というテーマで、北海道大学スラブ研究所と合同で研究会を開催した。 11月には琉球大学においてA班と合同で「東南アジアの都市と権力」というテーマで研究会を開いた。 これとは別に、6月の全体集会の第1セッションは、比較都市史の試みともいうべきもので、テーマが「都市と権力」であったので、当班が中心となり人選等を行い、パネル・ディスカッションをおこなった。この時のメンバー8名(当班2名、他班の分担研究員2名、その他の者4名)を引き継ぎ、当班の分科会として断続的に研究会を開いている。 (2)10月にはM班と合同で「現代エルサレム」というテーマで研究会を開いた。この研究会のねらいは、現代のエルサレムという、それ自体重要な研究対象であると同時に、上からの政治的権力が都市そのものと直接に対決している具体的な例でもある都市を取り上げて、今後の研究の展望を開くことであった。 (3)個別テーマの研究会を3回、研究打ち合せ会を1回開催した。 (4)10月に本重点領域研究が主催した「イスラムの都市性」国際会議に、当班は発表者としてまた組織委員・実行委員として積極的に参加した。 (5)前年度に引続き、より多くの研究者や大学院生、学部生などに参加してもらうという姿勢を貫き、その点については、高い成果を挙げた。
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Research Products
(15 results)
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[Publications] 木村修三: "レバノンの混迷" 国際年報. 23. (1990)
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[Publications] Takeo KURYUZAWA: "The Debate on Genesis of Russian Feudalism in Recent Sovit Historiography" in:T.Ito(ed.)Facing up to the Past.Soviet Historiography under Perestoroika. 111-147 (1989)
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[Publications] 栗生沢猛夫: "「ルーシの洗礼」と最近のソヴェト史学" ロシア史研究. 48. 5-53 (1989)
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[Publications] Takeo KURYUZAWA: "Kazan after 1552ーThe Rebellion of 1552ー1557(“Kazan War")and the Muscovite State." the Proceedings of the International Conferrence on Urbanism in Islam(ICUIT),Oct.22ー28 1989.Sepplement. 1-49 (1989)
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[Publications] 栗生沢猛夫: "ユーラシア主義者のロシア民族・文化論ーN.S.トルベツキイの『ロシア人の自己認識の問題』によせてー" 日本とロシア. 2. (1990)
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[Publications] 加藤博: "19世紀中葉エジプトにおける税制度ーその3.土地税ー" 東洋文化研究所紀要. 109. 35-107 (1989)
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[Publications] 加藤博: "国民軍の編成と遊牧民反乱ーエジプト近代史における陰画としての遊牧民ー" 一橋大学地中海研究会編『地中海論集』. 12. 11-20 (1989)
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[Publications] Hiroshi KATO: "Urban and Rural Societies in Midー19th Century EgyptーAs Reflected in Some Unpublishid Documents Relating to Taxatio.Systemsー" The Proceeding of International Conference on Urbanism in Islam. 3. 247-272 (1989)
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[Publications] 堀川徹: "ポスト・モンゴル期のイスラーム圏" 中近東文化センター研究会報告. 10. 35-46 (1989)
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[Publications] 三浦徹: "街区と民衆反乱ー15ー16世紀のダマスクス" シリーズ「世界への問い」第4巻『社会的結合』(岩波書店). 77-107 (1989)
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[Publications] Toru MIURA: "The Structure of the Quanter and the Role of the Outlaws:The Salihiya Quarter and Zu‘r" Urbanism in Islam:The Proceedings of the International Conference on Urbanism in Islam. 3. 401-438 (1989)
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[Publications] 湯川武: "イブン・タイミーヤ「法による政治」" 日本サウディアラビア協会, 250 (1990)
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[Publications] 木村修二 他: "中東和平と西岸・ガザ" アジア経済研究所, 191 (1990)
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[Publications] 加藤博 他: "文献解題・東アラブ近現代史研究" アジア経済研究所, 134 (1989)
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[Publications] 加藤博 他: "ムスリム同胞団ー研究の課題と展望ー" 国際大学中東地域研究科, 150 (1989)