1989 Fiscal Year Annual Research Report
注意集中困難を中心としたコミュニケ-ション障害の早期診断と予後
Project/Area Number |
01626503
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
水野 悌一 お茶の水女子大学, 家政学部, 教授 (00017237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 政人 お茶の水女子大学, 家政学部, 講師 (70220499)
無藤 隆 お茶の水女子大学, 家政学部, 助教授 (40111562)
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Keywords | コミュニケ-ション障害 / 早期診断 / 追視検査 / 神経学的検査 / 生活環境 / 気質 |
Research Abstract |
コミュニケ-ション障害をもつ子どもの早期診断と治療教育の方法を明らかにするため、都立T病院の1か月児健診で導入した子ども約200名について縦断研究を行っている。現在研究は2年が経過し、対象児は1歳6か月から2歳に達した。これまで対象児に以下のような発達の評価を行ってきた。 (1)1か月時点の追視検査 (2)行動様式(気質)質問紙 (3)新版K式発達検査 (4)神経学的検査 (5)生活環境調査 ((3)〜(5)は生後6か月から6か月ごとに実施) これまでに生後1か月での追視検査が運動障害の早期発見の手がかりとなることや、乳児期の気質と発達に関連があることが見い出された。今年度は生活環境調査によってとらえた居住環境と、子どもの運動発達。言語発達との関連について検討した。その結果、居住環境が直接子どもの発達に影響を及ぼすのではなく、親が子どもにどのよ馬な運動経験を与えているか、あるいはどのような言語経験をさせているかが重要であることが示唆された。また、環境要因とならんで重要な変数である気質も子どもの運動、言語の発達と関連があることが見い出された。すなわち、おとなしいとか活発であるといった子どものタイプによって発達に差が見られた。活発な子どもの方がおとなしい子どもよりも発達が早い傾向があった。
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