1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
01627503
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
御園生 誠 東京大学, 工学部, 教授 (20011059)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武 純一郎 東京大学, 工学部, 講師 (40011019)
水野 哲孝 東京大学, 工学部, 助手 (50181904)
奥原 敏夫 東京大学, 工学部, 助教授 (40133095)
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Keywords | 触媒燃焼 / メタン燃焼 / メタン部分酸化 / 物質移動律速 |
Research Abstract |
低NOx性、高操作性等の特長を有する触媒燃焼について、メタンを燃料とて特に表面反応と気相反応の関わりに注目して燃焼挙動を実験的に解明し、さらに燃焼初期過程の詳細を明らかにするためメタンの部分酸化反応を検討した。 (1)メタン燃焼挙動と触媒特性、操作条件の関係 耐熱性のペロブスカイト系酸化物触媒を用い高流量条件下で反応管外熱温度を段階的に上昇下降し、燃焼反応の表面反応領域、物質移動律速領域、気相反応領域の3領域を明確に観測した。前2領域の速度については触媒特性、原料供給速度の影響を実験的に明らかにした。すなわち、表面反応領域の速度は流量・触媒比活性依存性、活性化エネルギ-とも通常の触媒反応条件の結果と一致することを確認した。物質移動律速領域については、触媒希釈により再現性のある結果が得られ、その活性化エネルギ-が数kcal/molで拡散律速であることを確認し、さらにその速度が触媒比表面積にほぼ比例することから境膜拡散が律速であると推定した。 (2)メタン燃焼初期過程 低メタン転化率の条件で数種の酸化物を触媒として速度、生成物分布の触媒特性・流量依存性を調べた。反応速度、生成物、メタン・酸素濃度程存性とも触媒特性に極めて敏感であり、触媒により速度は4桁異なり、初期の主生成物は、酸化サマリウム等ではメチルラジカルの2量化が優先してエタンであり、シリカゲル等ではメチルラジカルが酸素と反応しホルムアルデヒド、COである。これらの結果の主要な特徴は、既知の素反応速度パラメ-タ-を用いたシミュレ-ションにより再現することができた。
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[Publications] 水野哲孝: "燃焼触媒と不定比性" 触媒. Vol.31. (1989)
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[Publications] Noritaka MIZUNO: "Pronounced Synergetic Effect in the Catalytic Properties of LaM_<n1-x>Cu_xO_3" J.Chem.Soc.,Chem.Commun.5. 316-318 (1989)
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[Publications] Noritaka MIZUNO: "Surface-Type and Bulk-Type(II)Catalysis in Catalytic Oxidations over 12-Molybdophosphoric Acid and its Alkali Salts" J.Catalysis. 123. (1990)
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[Publications] Noritaka MIZUNO: "Catalytic Oxidation and Isotopic Exchange of Hydrogen over 12-Molybdophosphoric Acid" J.Physical Chemistry. 94. 890-894 (1990)