1989 Fiscal Year Annual Research Report
磁気フィルタ-付バケット型プラズマ源を用いた反応性プラズマの制御
Project/Area Number |
01632516
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
福政 修 山口大学, 工学部, 教授 (20026321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
崎山 智司 山口大学, 工学部, 助手 (60162327)
内藤 裕志 山口大学, 工学部, 助教授 (10126881)
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Keywords | 反応性プラズマ / バケット型プラズマ源 / 磁気フィルタ- / プラズマグリッド / 電子エネルギ-分布制御 / 負イオン生成 / 粒子シミュレ-ション |
Research Abstract |
バケット型プラズマ源に可動型の磁気フィルタ-を付加した放電容器を用い、本研究では磁気フィルタ-並びに新たに考案したプラズマグリッドによる電子エネルギ-分布を中心とするプラズマパラメ-タの空間的制御について検討した。以下に本年度に得られた結果を要約する。 1.磁気フィルタ-によりプラズマは二分され、上流側でフィラメントのあるプラズマ生成域は高速一次電子を大量に含んだ高密度で高電子温度のプラズマ状態となり、各イオン種・ラジカル種の生成に適している。一方、下流側の拡散プラズマ域は高速電子が完全に除去された低電子温度のプラズマとなり成膜に適したプラズマ状態となっている。 2.拡散プラズマ域に新たにプラズマグリッドを設けたが、グリッド電位の変化で成膜域のプラズマパラメ-タが容易に制御できる。 3.プラズマパラメ-タが大きく異なるプラズマ生成域と成膜域とは磁気フィルタ-を移動することで、その空間的分布を自由に変えられる。また、水素とアルゴンについて実験を行ったが、電子エネルギ-分布関数を始めとするプラズマの制御に関しては同様の結果が得られた。 4.実験結果によれば、磁気フィルタ-は高速電子のみを選択的に反射させている。この現象を静電近似による2次元の粒子シミュレ-ションを用いて検討し、実験と定性的に一致する結果を得た。例えば、電子の拡散係数は粒子速度の増加と共に減少する。即ち、低エネルギ-電子と比較して高エネルギ-電子の方がより磁気フィルタ-によって閉じ込められる。これは、揺動電場によるE×Bドリフトが、有限ラ-マ効果のために、低速電子に対してより大きくなるためである。 今後はメタンガスを用いた実験にて(1)磁気フィルタ-による反応の空間選択性、(2)反応に及ぼす質イオンの影響、シミュレ-ションにて(3)磁気フィルタ-の役割、(4)シ-ス形成への質イオンの影響、を検討する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 繁山直樹: "磁気フィルタ-によるバケット型プラズマ源内のプラズマパラメ-タの制御" 山口大学工学部研究報告. 40. 213-222 (1989)
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[Publications] Osamu Fukumasa: "Numerical study on tandem source for production of negative ions" J.Phys.D:Appl.Phys.22. 1931-1934 (1989)
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[Publications] 酒井広隆: "磁気フィルタ-による電子エネルギ-分布の空間的制御" 山口大学工学部研究報告. 41. (1990)